FC今治を選んだ岡田武史氏、きっかけはスペイン人の″ある言葉″
「10年後にJ1で優勝を目指します。そして、その時に4〜5人の日本代表選手を出すようなチームになりたい」。
愛媛県今治市にある四国サッカーリーグ・FC今治でオーナーを務める岡田武史氏は、今年2月の新体制発表会でこう決意を述べた。
日本代表監督としてW杯ベスト16という成績を残した名将は、2013年まで中国の杭州緑城で監督を務めるも、次なる挑戦は数々のオファーを断って就任したというFC今治のオーナーだった。
岡田氏はなぜ監督ではなくオーナーを選んだのか。22日、日本テレビ「NEWS ZERO」では「独占密着・岡田武史(58) 今治から変える日本サッカー」と題し、岡田氏に行った密着取材の模様を放送した。
オーナーになったきっかけは昨年のブラジルW杯にあるという。戦前の期待に反し惨敗を喫した日本代表について議論する中で岡田氏はスペイン人からかけられた"ある言葉"に衝撃を受けた。
「“スペインにはサッカーのプレーモデルの型があるんだけど、お前らないのか?”って言われてビックリしたんです。日本ではサッカーは自己判断の競技だから型にはめちゃいけないと。あれだけ自由奔放にやっているスペインに型があるって聞いた時にビックリして。その型って何なんだって議論してったら共通認識みたいなもの」。
番組のカメラにこう語った岡田氏はこの"型"を作るべく監督ではなくオーナーを選んだ。その"型"とはトップから下部組織までクラブ全体で共有され、監督が替わったとしても変わることのないプレーの指針である。10年かけてその"型"を構築しようとする岡田氏がJリーグのクラブではなくまっさらに近い地域リーグを選んだというのも頷ける。
実際の型作りについてはプレーを言葉にすることが重要な作業となる。「言葉は物凄く大事で言葉でどういうイメージを全員が描くかが大きなポイント。試合中も全員が同じイメージを描き出せる言葉を作っていかなければならない」という岡田氏は「そこに我々の独自性も出したい」と付け加えた。
だが、道のりは険しい。2月のキャンプ中に行われた大田コレイルとの練習試合は、なんと12失点。「なにもできない。イライラするね。監督だったら怒鳴れるけどさ。やっぱり我慢するところは我慢しなきゃいけないなって思う。10年スパンで考えてるから」と苦笑いをした岡田氏。ホームの開幕戦では自らグラウンドにテントや机、イスを設置し、900人ほどの来場者に御礼を伝えて回るなど地に足をつけた挑戦を続けている。
愛媛県今治市にある四国サッカーリーグ・FC今治でオーナーを務める岡田武史氏は、今年2月の新体制発表会でこう決意を述べた。
日本代表監督としてW杯ベスト16という成績を残した名将は、2013年まで中国の杭州緑城で監督を務めるも、次なる挑戦は数々のオファーを断って就任したというFC今治のオーナーだった。
オーナーになったきっかけは昨年のブラジルW杯にあるという。戦前の期待に反し惨敗を喫した日本代表について議論する中で岡田氏はスペイン人からかけられた"ある言葉"に衝撃を受けた。
「“スペインにはサッカーのプレーモデルの型があるんだけど、お前らないのか?”って言われてビックリしたんです。日本ではサッカーは自己判断の競技だから型にはめちゃいけないと。あれだけ自由奔放にやっているスペインに型があるって聞いた時にビックリして。その型って何なんだって議論してったら共通認識みたいなもの」。
番組のカメラにこう語った岡田氏はこの"型"を作るべく監督ではなくオーナーを選んだ。その"型"とはトップから下部組織までクラブ全体で共有され、監督が替わったとしても変わることのないプレーの指針である。10年かけてその"型"を構築しようとする岡田氏がJリーグのクラブではなくまっさらに近い地域リーグを選んだというのも頷ける。
実際の型作りについてはプレーを言葉にすることが重要な作業となる。「言葉は物凄く大事で言葉でどういうイメージを全員が描くかが大きなポイント。試合中も全員が同じイメージを描き出せる言葉を作っていかなければならない」という岡田氏は「そこに我々の独自性も出したい」と付け加えた。
だが、道のりは険しい。2月のキャンプ中に行われた大田コレイルとの練習試合は、なんと12失点。「なにもできない。イライラするね。監督だったら怒鳴れるけどさ。やっぱり我慢するところは我慢しなきゃいけないなって思う。10年スパンで考えてるから」と苦笑いをした岡田氏。ホームの開幕戦では自らグラウンドにテントや机、イスを設置し、900人ほどの来場者に御礼を伝えて回るなど地に足をつけた挑戦を続けている。