パッキャオvsメイウェザー、世紀の対決がネット上で賛否両論 国民総ボクシング評論家状態に

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5月2日現地時間に行われたボクシング、WBC・WBA・WBO世界ウエルター級王座統一12回戦、世界5階級制覇王者フロイド・メイウェザー対6階級制覇王者マニー・パッキャオの「世紀の対決」は、メイウェザーが3-0の判定で快勝した。

当初の予想された通りディフェンスとスピードに勝るメイウェザーが、パッキャオのパンチをくぐり抜け下がりながら有効打でポイントを奪い判定勝ちという結果、しかし12ラウンド終始攻めているように見えたパッキャオに比べ、防御一辺倒のメイウェザーの勝利に多くの人々が不満を持ったようだ。

これほどのビックマッチとなれば、はじめてボクシングを見る人や、ルールも良く判らないといった人が視聴することになるが、予想通り良く判って無い人の評論家気取りのコメントがズラリ。

海外の掲示板でも「パッキャオの勝ちだ。メイウェザーはチキン野郎でニワトリのように逃げ回っている」「逃げ回っているのに何で価値なの?」「本当に退屈な試合だった」「ロッキーとは全く違う」など暴論が乱れ飛び、日本のツイッターでも「個人的には引き分け」「負けて名を上げたパッキャオと勝って評価を下げたメイウェザー」と試合を総括した。

やはり口を滑らす著名人も登場し、為末大もツイッターで「パッキャオだったと思う」と勝手にジャッジ。格闘家の桜井マッハ速人が「強さを競うんではなくうまさを競う?かんじ?これで100億のファイトマネーって。今度メイエザーか、パッキャオが日本にきたらいってやろう。っていうか、こんな中身のない戦いは嫌だ。」と試合後に批判するとボクシングファンの一般素人に「世界の頂点の攻撃力をもつ二人のお互いかすり傷もなく終わる36分の戦いですよ」と桜井さんの試合での戦い方へのツッコミも入りながら、見事なブーメンラン瞬殺リプライを浴びるなど白熱した。



プロのボクサーの意見だが、亀田興毅は「12Rをあの集中力を切らさずに戦える、メイウェザーの集中力半端ない... 自ら悪者、ヒールになり、あれだけ周りを敵に回し、ブーイングされても徹底的に自分のスタイルを貫き通すメイウェザーは心臓に毛が生えてると思う。俺の採点は118-110か117-111で、メイウェザーの勝ち。」と自身の目から見たこの試合の感想を披露しつつも「正直試合内容は面白くないと思う。ボクシングに詳しくない人が見たら、なんでメイウェザーの勝ちかわからんと思う。でもこれが今のボクシング。世界の採点基準」とコメントしている通り、ボクシングのルール解釈やポイントの採点方法などを把握した上で観戦すると見方は随分違ってくる。



いずれにしても世界中の人々を巻き込み大きな祭りとなった今回のビッグファイト。ボクシングに多くの視聴者を向かわせたインパクトはかなりのものだったが、試合ルールもボクシングの本質もイマイチ理解されずに「にぎやかしコンテンツ」として消化されてしまった感は否めない。

https://youtu.be/LC8gGqZJxPE