22日開かれるライブドア株主総会は06年9月末時点で株を保有する約13万人が参加対象となる=写真は6月の臨時総会の様子(資料写真:吉川忠行)

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ライブドア事件を受けた同社株の上場廃止から8カ月あまり──。ライブドアの定時株主総会が22日午前10時、千葉市の幕張メッセで開かれる。06年9月通期決算で利益面は軒並み赤字に転落。総会では、6月の臨時株主総会で15万人以上の株主から再建を託された平松庚三社長が「改革元年」をどう総括し、業績回復への道筋を株主にどう示すかが注目される。

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 会場となるのは、6月の臨時総会でも使用された国内最大規模の展示場、幕張メッセ(最大収容人数2万人)。前回は事件の社会的影響の大きさなどから史上最大規模の参加人数が見込まれたが、平日午後の開催とあってフタを開ければ昨年クリスマスの定時総会を大きく下回る1800人ほどにとどまった。

 今回、会社側は◆「ライブドアホールディングス」への社名変更案◆平松氏を除く常勤2人と、宇野康秀・USEN社長ら社外取締役3人がそろって辞任し、米国人2人とUSEN取締役ら計4人を新取締役に選任する人事案◆100株を1株にする株式併合議案──など4議案を提出している。

 一方で、株主側からは◆平松氏の解任案◆「再生」への社名変更案◆社外取締役の賠償責任を法令で定める最低限度額に変更する議案──など6議案が提出されており、会社側では経営再建のための基盤強化などを理由に一部議案を除き反対意見を表明している。

 参加資格を持つ株主は、06年9月末時点で同株を保有する約13万人。事件前の05年9月末時点では約22万人だった。筆頭株主として居座り続ける堀江貴文被告、宇野康秀氏、外資系ファンド数社など大株主を合わせた保有株は発行済み株式総数の約80%に達するが、大株主それぞれが推す役員を受け入れるため、会社側が提出する全議案が承認される見通しだ。論告求刑を同日に受ける堀江被告の総会出席について、ライブドア広報は「委任状を開封していないので分からない」と話す。

 6月の総会では、開始の午後2時から3時間が経過した時点で議長が質問を打ち切ったことから、一部の株主が反発。閉会宣言後も300人以上の株主が居残ったため、新取締役に就任したばかりの平松氏らが午後7時過ぎまで対話に応じる場面もあった。 社外の総会関係者によると、「インターネット企業ならではの万全の総会対策で臨む」としており、今回の所要時間は3時間程度をメドとしているようだ。

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 USENが11月29日、東京・中野で開いた株主総会で、宇野社長は自らのライブドア役員辞任について「当初担っていた役割は済んだ」と株主に説明し、両社の提携についてはポータル事業に絞って現状を維持する考えを強調した。ライブドアの一部株主らは会社側に損害賠償訴訟を起しており、請求総額は約200億円にのぼる。大株主だったフジテレビジョンも345億円にのぼる株の売却損に対して賠償訴訟を起こす構えを依然として崩していない。一方、ライブドアはグループ子会社の切り売りを加速してポータルサイトなど中核事業への集中を加速する一方、売却益で現金を確保し、株主らの訴訟などに備えようとしている。

 11月22日に都内ホテルで開いた金融部門売却の発表会見に、“売り手”のトップである平松氏は欠席。壇上には、離脱を果たす金融子会社のトップとして出席したライブドアの清水幸裕副社長と投資ファンド代表の2人が並んだ。平松氏の久々の発言に期待していた報道陣から「なぜ社長がいないのか」などと疑問の声が連発すると、清水氏は「今回はライブドア本体の記者会見ではない」と終始口を閉ざしたまま。80席あった記者席は半分しか埋まらず、ライブドアへの関心低下を物語っていた。

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 コンプライアンス、コーポレートガバナンス、ウェブ2.0、コンシューマー・ジェネレイテッド・メディア・・・。事件発覚から8週間で7回の記者会見、6回の謝罪を経て船出を遂げた平松ライブドア。様々な用語を駆使した再建計画の進展具合と“ワンフレーズ”に終始しない経営手腕を株主に披露することができるのか、 「新生ライブドア」が試される1日となる。【了】

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