炎上池内ひろ美ブログ 反論でさらにネット上騒然
「炎上」した評論家の池内ひろ美さんのブログに、2006年11月21日未明、同氏の「反論」が掲載された。しかし、「火に油」という形で、インターネット上はさらに騒然としている。現在では、ネット上の百科事典「ウィキペディア」など、ブログ以外にも余波が及んでいる。
池内さんがトヨタ自動車の期間工(期間従業員)についてブログで「彼らは『トヨタ』を漢字で書くことができるのだろうか」などと発言したのが「炎上」の発端だが、2006年11月21日午前1時10分に自身のブログ「池内ひろ美の考察の日々」を更新。「期間工(再掲)」と題した日記を掲載した。
削除されていた「期間工(トヨタ)」の全文が再び日記に記されているほか、日記の冒頭には「反論」が付け加えられている。それは以下の通りである。
「出会った男の子を批判しただけで、職業差別ではない」
「今回の記事で、池内が期間工を職業差別をしたと言われているようだが、私は、出会った男の子を批判しただけで、その男性が期間工と自称したために期間工全員を差別したわけでも、期間工は向上心のない頭の悪い人間と言っているわけではありません。文章を一読しただけで、それは明らかでしょう」
さらに、炎上のもう一つの発端となった「彼ら(期間工)に年間300万円以上も払っているトヨタは偉い」というくだりについては、
「そもそも件の記事は、『年収300万円以上の期間工』の部分を、『年収8000万円の外資系ファンド・マネージャー』、『年収80万円のアルバイト』、『年収500万円の一部上場企業サラリーマン』、『年収700万円の地方公務員』としても、文意はほとんど変わりません」
と説明、「現状に不満があり、もっと儲かる仕事がしたいなら(彼らは私にそう言ったわけだから)、単に酒を飲んで愚痴っているヒマはないはずだ」としている。
しかし、こうした「反論」はかえってネット上で大きな批判を呼んでいる。
ウィキペディアでも、「書き込み」が行われる
ネット上の掲示板2ちゃんねるでは「『彼ら(期間工)、漢字でトヨタが書けるのか』 池内ひろ美ブログ、"職業差別"で炎上→ブログで『再掲』&釈明」と題されたスレッドが06年11月21日午後時点で9本も立ち、ブログが炎上した当初よりも反響が大きくなっている。
「再掲載の言い訳も凄いね・・・凄いは、この人」「むかつくのは正規職ではない連中を色眼鏡で観て悪口まで公の場でしておいて、差別しまくってるのにそれを差別として認めないで、更に屁理屈ほざいて自己正当化に躍起になってるところ」「いずれにせよ、プロの物書きが『お前の読解力が足りない』様なことを言うのは物書きとしての敗北、恥に等しい」「しかし、自分の素性がわかるブログで、不特定多数の人間が見るであろう事を認識していながら、偏見を持った意見を記述したことには問題がある」「きっと本人はなぜ叩かれているのか未だに理解できてないんだろうな」
このような批判のほかに、池内さんが主宰となっているカウンセリング・ショップの連絡先を書き込むものまで現れた。
J-CASTニュースは21日に同ショップに電話取材を試みたが、常に留守番電話になっている状態だった。
さらに、誰もが編集作業に関われるネット上の百科事典「ウィキペディア(Wikipedia)」の「池内ひろ美」の項目でも、今回の炎上についての書き込みが06年11月20日から急増した。また、講演の斡旋を行うサイト「講演.com」でも、池内さんの評価項目に書き込む者も現れた。炎上が様々な場所に「飛び火」している状態だ。
2ちゃんねるの次のカキコミが、今回の事態を象徴している。
「なんで炎上するような内容のブログを書く人は更に炎上するような対応をするのだろうか?」