ボーダフォンが開発中のワンセグ対応携帯(撮影:佐谷恭)

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ボーダフォン(本社・東京都港区)の津田志郎会長とビル・モロー社長らは28日、東京都港区のホテル、グランドハイアット東京で記者会見を開き、端末やサービス展開の方向性について説明し、携帯電話初のVGA液晶を搭載した第3世代(3G)携帯電話「Vodafone 904SH」(シャープ)を4月下旬以降に発売すると発表した。

 同社は、通信事業者の基本に立ち返りたいとし、製品とサービスの中心にコミュニケーション機能を据える方針を説明した。中でも、家族や恋人など小さなコミュニティーでの機能強化をはかるつもりで、「メッセージングならボーダフォン」(津田会長)と言われるような展開を目指すという。ビル・モロー社長は「auやNTTドコモと、全面的に勝負するのは難しい。特定のセグメントにターゲットを絞って、サービスを展開し、順調に成果を上げている」と話した。

 携帯電話と固定電話を融合させるFMC(fixed mobile convergence)の動きについて、津田会長は「FMCについては、当然検討はしている。すでにグループ企業の中に固定電話のサービスを持つ携帯電話会社もあるが、(固定電話サービスを持たないボーダフォンも)固定電話事業者とアライアンスを組めば、実現できる」と話した。

 また、同社は開発中のワンセグ(地上波デジタル放送を携帯電話に配信するサービス)対応端末を、会見で初めて公開した。ディスプレイ部分を開いたまま90度回転させることができ、テレビをフルスクリーンで視聴できるようだ。発売時期やスペックの詳細は明らかにされなかった。【了】

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