インタビュー後の横井昭裕ウィズ社長(撮影:佐谷恭)

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05年6月にジャスダックに上場した玩具企画・開発のウィズ<7835>は、同社が手がけた新シリーズの「たまごっちプラス」が好調だったこともあり、上場後初の決算発表では当初予想を上まわる増収増益となった。横井昭裕社長に、同社創業からの経緯と、今後の方針について聞いた。

――どのような会社ですか?

 当社はおもちゃを中心に、「遊び心」をエンターテインメントととらえて、世界中で年齢や性別を問わず楽しんでもらえるものを企画・開発している会社。

――創業の経緯と沿革は?

 私はもともとバンダイ<7967>で、10年ほど企画・開発の仕事をしていた。バンダイは大きい会社なので、うまくいっても失敗しても、どうしてもバンダイの看板で仕事しているようなところがあって、自分の力を試したいと思った。また、「どうせなら一儲けしてみたい」という野心もあり、約20年前に会社を設立した。

 紙と鉛筆だけの企画会社として、4−5人でスタートした。バンダイにいたときは逆に、ある意味では自由に仕事ができたが、会社の経営をしていると、食べるために仕事をしなければならないこともあり、必ずしも本当に自分の好きな仕事ができるわけではなく、なかなか苦しいときもあった。

 経営が順調になったのは約8年前、「たまごっち」という商品を世に出すことができたとき。「たまごっち」はバンダイの商品だが、最初の企画は当社が出し、その後開発から生産まで行った。これが1つのきっかけとなり、その後「デジタルモンスター」や、最近では「ふたりはプリキュア」というヒット作品に恵まれた。

 「たまごっち」以前は、お客さんの顔色を伺いながらものを作っていたが、「たまごっち」以降は、「自分たちの好きなことをしよう」とふっきれたのがよかったのではないか。「デジタルモンスター」はおもちゃの販売だけでなく東映アニメーション<4816>でアニメ化も実現し、世界中で大ヒットした。

 その後は「おもちゃとアニメとの連動」というのを一つの売りにしている。まず売れるものを作り、それからストーリーや世界観を作って、漫画・アニメまで視野をひろげていく、そういうやり方を最近では得意としている。

――特長と強みは?

 強みはまず、0(ゼロ)から1(いち)を作れる会社ということ。おもちゃの企画会社は昔から結構あるが、本当にオリジナルなアイデア・モノを作れるところは少ない。ほとんど、当社だけと自負している。

 もう1つは、先ほど話したとおり、おもちゃの製作だけにとどまらず、ストーリー・世界観を作り、漫画化やアニメ化をし、キャラクターの世界まで広げていくところまでもっていけるのが私どもの強みと考えている。(つづく)

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【会社概要】
商号株式会社ウィズ

設立

1986年9月
上場2005年6月(ジャスダック上場:証券コード 7835)
資本金3億3093万5000円
売上高55億9800万円(05年5月期連結)
代表取締役社長横井昭裕(よこい・あきひろ)
従業員数60人(05年5月末)
本社東京都中央区日本橋浜町3丁目42番3号住友不動産浜町ビル3階
電話番号03-3663-7677(代表)
URL http://www.wizinc.co.jp/


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