明治のロングセラー菓子「カルミン」発売打ち切りに、往年のファンから悲痛な叫び

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明治(旧・明治製菓)が大正時代に発売し、90年以上の歴史を持つロングセラー商品「カルミン」が、今年3月末をもって生産を終了、その長い歴史に幕を閉じることが明らかとなり、現在、ネット上では同商品をこよなく愛するファンたちから悲痛な叫び声が巻き起こっている。

「カルシウム」と「ミント」にちなんで名づけられたという同製品が登場したのは1921年のこと。日本では大正10年にあたり、ソニーの創業者で知られる実業家・盛田昭夫氏や、かつて「お天気おじさん」として知られた福井敏雄さんらが生まれた年。遠く離れたフランスでは、あのココ・シャネルがシャネル初の香水「NO.5」を発売した年でもある。現代の若者たちにとっ てはあまりピンと来ない時代かもしれないが、現在では駅の売店などでも買えるこうしたミント菓子が、そんなにも昔に発売されていたと考えれば、いかにこの商品が、当時の最先端をゆく画期的なものであったかを窺い知れることだろう。

その後、激動の時代を経て、世に存在する様々な事象が遷り変わりゆくなかで、何代もの世代をまたぐ形で、変わらずに愛されて続けてきた同商品。それだけに、今回明らかとなった「発売終了」の報に際しては、現在、老若男女を問わず、多くの人々から驚きと惜しむ声が巻き起こっている。その爽やかな口あたりとそれぞれの思い出は、いつまでも多くの人々の胸に深く刻み込まれていくことだろう。

文・藤井一成

■参照リンク
カルミン - 明治