セルジオ越後氏

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29日放送、テレビ朝日やべっちF.C.」では、サッカー解説者・セルジオ越後氏が日本代表のW杯出場を振り返り、幾つかの提言を述べた。

番組司会の矢部浩之から「ネットに載らない程度に辛口でお願いします」と話を振られたセルジオ氏は、まず「真剣勝負の場が少ない」と切り出すと「6人交代の余裕と3人交代の試合の采配は違う。体力的にも違う」という指摘から「それもあまり高いレベルの相手とはやっていない」と付け加え、試合数についても「前回(のW杯出場時前)はイングランドとかコートジボワールとか(と試合を行い)、負けたけど守る采配に変わった。今回は格下の相手に勝って錯覚した。W杯に出てない相手とやった」などとチクリ。コパアメリカに出場しなかった件にも触れ、「震災やJリーグの日程の問題もあったけど行っとけば真剣勝負を身体で覚えることができた」と語った。

また、「メンバーを固定しすぎ」と続けたセルジオ氏は「練習試合は(選手同士を)競争させるために多くやってもいい。練習試合もほとんど固定したメンバーでやった。層が薄くなった原因はそこにある」と指摘、選手達が口々に語った“自分達のサッカーができなかった”という一連の発言については「小学校、中学校、高校、大学、Jリーグ、代表、女子、みんな“僕達のサッカー”って言うんですけど何のサッカーでしょうね。違う国には僕達のサッカーはこうだって分かるじゃないですか?僕達のサッカーができないから負けたって、どういうサッカーかもう少し詳しく教えてほしいですね」と皮肉たっぷりに語ると、「どのレベルの相手に、僕達のサッカーがどう変化するっていうことが必要」と本質をついた。

その他にも、高さのある吉田麻也を前線に上げたセットプレーなど、W杯グループリーグではこれまでになかった采配を行った日本代表にも言及したセルジオ氏。「それも一つの作戦ですね、吉田を上げる。ただ、FWで一番ヘディングの強い選手を外してからその作戦をする。大迫を外してからね。こういうときになったらどうするかっていうメンバー選びも失敗した」と言い放つと、予選敗退した他国に比べ、日本代表が帰国時にファンから温かく迎えられた件については「城(彰二)が水かけられたり懐かしいですね。今回成田の出迎え、ビックリしましたよね。アイドルを迎えるっていうね。天国か地獄っていう世界ですから」と不思議そうに話した。

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