ザッケローニ監督 (撮影:岸本勉/PICSPORT)

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僕は監督采配に疑問を感じました。投入した選手が流れを変えられない。最後はパワープレーに持って行く。長谷部の交代も初めから決まっていた感じがしましたし、柿谷の投入ももっと早くて良かった。今日は采配が当たらなかったと思います。

ですが、この試合は監督のせいではなく、選手たちが言っているように「自分たちの良さを出さなかった」から敗戦したと言っていいでしょう。本田と香川の距離が遠く、2人でボールを奪われないよううまくキープして時間を作り、内田と長友の攻撃参加を引き出して攻めるという、日本のパターンが作れませんでした。相手の両サイドが上がっているのを警戒したのでしょうが、もし日本がうまくボール保持できていたら、こんな問題は起きなかったでしょう。
 
そしてコートジボワール「57%」、日本「43%」というボールキープ率で、自分たちの良さが出せるはずはありません。主導権を握りながら勝つという戦いをしているのだから、相手がボールを持っているような展開だと日本は苦しいのです。
 
幸い、その問題点に選手たちはもう気付いているようです。それに「自分たちの良さを出さなかった」であって、「自分たちの良さを出せなかった」ではないのです。4年間何をやってきて、どう戦ってきたかを考えれば、元に戻ることができるはずです。
 
1年前のコンフェデレーションズカップでも初戦のブラジル戦では自分たちのプレーをせず、2戦目のイタリア戦で吹っ切れて激戦を演じたことがありました。今日の試合もブラジル戦に似ていると思います。だったら、1年前はイタリア戦までに立て直せたのですから、今回もできるはず。そして日本が本来の姿に戻れば、僕はギリシャには勝てると思っています。

【撮影:岸本勉/PICSPORT】