ミランのマッシミリアーノ・アッレグリ監督と、下部組織チームを率いるフィリッポ・インザーギ監督が19日に口論した。

下部組織のスポーツセンターで起きたことだ。アッレグリ監督は下部組織の選手たちや監督たちにあいさつしに行ったが、インザーギ監督とのあいさつの中で2人が言い合った。ピッチで起きたことだが、選手たちの目からは遠い場所だった。アッレグリ監督とインザーギ監督を止めたのは、下部組織の責任者であるフィリッポ・ガッリ氏だ。

もちろん、どちらから仕掛けたかは別にして、この件はミランを困惑させた。アッレグリ監督とインザーギ監督は、常にイメージを非常に重視するクラブの指揮官だ。アッレグリ監督はトップチームを率いており、インザーギ監督はミランにとって歴史的な選手の一人であると同時に、噂によればトップチームの新監督候補の一人である。

ミランはますますナーバスになっているようだ。だが、アドリアーノ・ガッリアーニ代表取締役は、「アッレグリともインザーギとも話して、2人ともたいしたことじゃないと言っていた。だから、私にとってはなかったも同然だ」と、事態を鎮めようと動いている。

2人の関係は良好ではない。最初は、アッレグリ監督が試合途中にインザーギ監督の力を生かそうとしていたのは明らかだ。2010年10月3日のチャンピオンズリーグ(CL)、ジョゼ・モウリーニョ監督率いるレアル・マドリーとの一戦がその一例だ。60分にFWロナウジーニョとの交代で出場したインザーギ「選手」は、らしいゴールでドッピエッタを記録した。試合は2−2で終了している。

だがその翌週、パレルモ戦でインザーギ監督は前十字じん帯を負傷。これが悪夢の始まりとなった。現役最後のシーズンとなった昨季は、出場機会の少なさから両者が理解し合えなくなり、長時間のウォームアップの末に短時間の出場となっていく。だが、何よりも決定的な亀裂となったのは、2011-12シーズンのCL登録リストから、インザーギ監督が外されたことだ。そして、この選択が本人に知らされたのは、すでに決まってからだった。

ヨーロッパと世界において、素晴らしい歴史の1ページを記してきた人間にとっては、耐え難いことだっただろう。だが、インザーギ監督は不満を飲み込み、抗議せず。サン・シーロでのノヴァーラ戦で、最後の試合に出場した際に、ゴールを決めて怒りを爆発させ、アッレグリ監督に強烈なシグナルを送っていた。