インテルとミランは19日、FWジャンパオロ・パッツィーニとFWアントニオ・カッサーノのトレードについて交渉を開始した。当初、ミランはレンタルを提案したが、その後両クラブは完全移籍でのトレードを話し合い始めている。

問題は金銭的な面だ。インテルはパッツィーニに1200万ユーロ(約12億円)の値段をつけている。ミラン側の最初のオファーは、差額として700万ユーロ(約7億円)の3年払いというものだった。

両者のトレードは実現に大きく近づいている。両クラブは接近し、両監督も認めているが、金銭面でまだ合意に達しなければいけない。それでも、実現に向けて楽観が漂っている。

19日夜、ミランのアドリアーノ・ガッリアーニ代表取締役とシルヴィオ・ベルルスコーニ名誉会長は、マーケットの状況を整理するために会議を行っている。そして、20日は長い一日となった。まずはパッツィーニの代理人であるトゥッリオ・ティンティ氏が、ミランのクラブオフィスでガッリアーニ代表取締役と会談。契約に関して大筋で合意に達した。

カッサーノの代理人であるベッペ・ボッツォ氏とインテルの合意を待つ一方で、19時前にはインテルのオフィス前にガッリアーニ代表取締役の車が到着する。だが、車内に同代表取締役はおらず。報道陣を煙に巻いた。

だが、19時10分ごろ、次の動きが始まる。インテルのマッシモ・モラッティ会長がオフィスを出たのだ。当然、別の場所でガッリアーニ代表取締役と会うためである。その後、クラブオフィスから出てきたマルコ・ブランカTD(テクニカルディレクター)は、『ガゼッタ』の記者に、次のように語った。

「私のところにガッリアーニは来ていない。パッツィーニ? 彼はずっと前からマーケットに出ている。カッサーノとのトレード? 調査はした。だが、今のところニュースはない」

モラッティ会長とガッリアーニ代表取締役の会談の終わりには、ミランのアリエド・ブライダSD(スポーツディレクター)、インテルのリナルド・ゲルフィ副会長、ブランカTDも合流。楽観的な雰囲気だったようだ。

もはや、合意はすぐ間近に迫っている。あとは詳細を詰めるだけだ。21日にも、パッツィーニとカッサーノのトレードが正式発表されるかもしれない。