アメリカの作家レイ・ブラッドベリが6月6日朝、この世を去った。91歳だった。

生涯で50以上の著書を発表し、そのジャンルはSFやホラー、ミステリーと多岐に渡っている。中でも、『火星年代記』や『たんぽぽのお酒』、『何かが道をやってくる』、そしてダークな『華氏451度』でも有名だ。こちらは1953年の出版以来、学校での読書リストで物議を醸している作品でもある。

ブラッドベリ作品の多くはまた、テレビや映画としても登場し、1966年にはフランソワ・トリュフォー監督による名作『華氏451』が公開された。ブラッドベリ自身もアドベンチャー映画『白鯨』(1956年)をはじめ、複数の脚本を担当している。

「僕は常に、ハイブリッド(=混ぜ合わせ)の作家なんだ」と、2009年に語ったブラッドベリ。「とにかく映画に夢中で、劇場にも恋してる。それに図書館も好きでたまらないんだ」

発作の後遺症があるにも関わらず、近年も精力的な活動を続けていたブラッドベリ。小説や脚本、そして数多くの詩も発表していたという。

1920年に米イリノイ州ウォーキガンに生まれたブラッドベリは、1934年の春に家族と共にカリフォルニア州に移住。亡くなるまで同州に住んでいた。幼いころから文学に親しみ、特にL・フランク・ボームやエドガー・アラン・ポーの作品を好んでいたという。

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