中国福建省で病死したブタ肉を利用してソーセージを製造・販売していた業者が摘発された。「毒ソーセージ」は、原価の10倍の価格で市場に出回っていたことが明らかになり、波紋が広がった。中国メディアの食品商務網が26日付で報じた。

 近年、中国では病死したブタ肉を使用して食品を製造・販売する事件が多発、その数量と金額の大きさが問題となった。警察の調査によれば、病死したブタ肉が養豚場から秘密裏に出荷され、さまざまな検査をすり抜けて市場に出回るまで、運送、製造、販売を手掛ける犯罪ネットワークが存在していることが分かった。

 病死したブタの肉は非常に安価で入手が可能で、摘発された業者は製造したソーセージを中国全土に出荷していたことも明らかになった。

 病死したブタ肉にもかかわらず、食品検査では合格とされていた。食品業界からは、関係部門に監督と法執行の徹底を求めるとともに、健全な行政と司法の仕組みを提案した。また、新たな犯罪の特徴を考慮して法律を改正することで、食の安全を提供できる環境を作ることも重要だ。

 「毒ソーセージ」事件に中国人は大きなショックを受けているようだ。あるネットユーザーは「毒ミルク、下水油に続いて、病死したブタが流通している。まさに毒の天下だ」と描写した。(編集担当:及川源十郎)