ごめんね、マチルダス!

試合が終わった瞬間、僕はなでしこJAPAN勝利の歓喜よりも、オーストラリア女子代表“マチルダス”への悲哀を感じていました。まさかこんなことになろうとは。2008年、主に男子サッカー側の「ワールドカップに出られない」という不満からアジアへ転籍を図ったオーストラリア。確かにその結果、オーストラリア代表は大陸間プレーオフに阻まれることなく、世界の舞台に進出することができるようになりました。

しかし、女子はどうか。女子は2007年以前も世界の扉をこじ開け、ワールドカップには1995年大会から連続出場、五輪にも2000年地元開催のシドニー大会から出場し、2004年アテネ五輪ではベスト8に勝ち進みました。彼女たちにしてみれば、この仕打ちはないでしょう。彼女たちはオセアニアにいても世界に出られる状況がありました。しかし、気がつけば彼女たちは女子サッカーの激戦区アジアにいたのです。世界でも指折りの強豪である北朝鮮と、世界一のなでしこJAPANのいるアジアに。

大会に参加するためヌードになるほど情熱を燃やしてきた彼女たちが今、五輪出場絶望的という状況に追い込まれています。5日、世界一のなでしこJAPANに挑んだマチルダスは、力の差を見せつけられ0-1の敗戦。予選参加国が3試合ずつを終えた段階で勝点3の4位に沈みました。1位は勝点9の日本、2位が勝点7の北朝鮮。2位までに五輪出場権が与えられる状況で、残り2試合でこの勝点差はかなり厳しいもの。

日本VS北朝鮮戦での「談合引き分け」を考えなくても、北朝鮮が最終戦のタイに勝つことはほぼ確実でしょうから、北朝鮮は最低でも勝点10に伸ばします。日本にしても、北朝鮮・中国と連敗したとしても勝点9はすでにあるのです。オーストラリアは残り2試合を連勝して、なでしこが2連敗して初めて可能性が生まれる…世界一のチームに2連敗を期待しなくてはいけないのです。このままならオーストラリアは2大会連続の予選敗退。女子サッカーにおいてはワールドカップ以上の注目度があるとされる五輪から、最低12年間遠ざかることになります。

男子はよくても女子は…そんな扱いの差は、日本でもつい1ヶ月前まで存在していたもの。どこの国にも同じような悲哀はあるものだと思いつつ、脱ぐまでもなくなったマチルダスを想うと胸がチクリと痛みます。どうせなら男子のほうも最終予選でヘコませて、仲良く世界から遠ざけてあげたほうがいいのかもしれませんね。「アジア思ったよりキツかったな…」「特に女子キッツイわ…」「男子も聞いてた話と全然違うで…」と仲良く慰め合えるように。

ということで、世界一のなでしこJAPANが3連勝で相手を大いにガックリさせた、「ロンドン五輪アジア最終予選 日本VSオーストラリア戦」をチェックしていきましょう。



◆試合に出ていようがベンチにいようが、要するに川澄ちゃんが見たいんだ!

疲労の蓄積が心配されるなでしこJAPAN。丸山桂里奈さんのブログによれば、連夜のピンポンダッシュで眠れぬ夜がつづいているとのこと。なでしこ側も「監視カメラがあります」という貼り紙で対抗しているそうですが、今のところまったく効果ナシ。以前からホテルの前で大騒ぎするようなアウェーの洗礼はありましたが、世界一となったことでより一層激しさを増してきたか。

そんな中、試合前のなでしこは予想以上に元気でした。入場前にもやけに笑顔があふれているなと思えば、川澄ちゃんがエスコートの少年の顔マネをしているではありませんか。さらに集合写真の撮影では大野宴会部長が大暴れ。まず宮間宴会社長の首を絞めると、右にいた鮫島さんを突き飛ばして転ばし、宮間社長の肩越しに川澄ちゃんのホッペを何度もツンツン。さらに、撮影終了後には靴ひもを結ぶ近賀さんのアナルにスパイクを叩き込むなどやりたい放題。この振る舞いには、僕の中の名探偵コナンも「とんでもないバーローだな」「まさかピンポンダッシュの犯人は…?」「クソッ!証拠がねぇ」と親指を噛む始末。

そして始まった試合。日本は前の試合とほぼ同じスタメンながら、トップには永里優を起用。オーストラリアの体格への対抗、そして何よりゴールに絡む活躍が期待されます。その期待に応えるように、この日の永里優はポストプレイに加え、自らゴールに迫る攻撃もたびたび披露。前半9分には宮間のスルーパスから抜け出して決定機、前半25分には澤→近賀→永里優とつないでまたも決定機。いずれもゴールは奪えませんが、ようやく永里優の永里優らしい活躍が見られるようになりました。

結局前半は0-0で折り返し。疲労感は日本よりもむしろ、前の試合でメンバーを休ませてきたオーストラリアに濃く、前半途中からは一方的な日本の時間。前半30分にも川澄がGKと1対1となる決定機があり、あとは決めるだけといった雰囲気。守備でも熊谷・岩清水のCBコンビが安定しており、相手にチャンスらしいチャンスを作らせません。ヘンにチョコチョコやられるより、真っ直ぐドカンと攻撃してくれたほうが、日本のドジっ娘・クマさんにはやりやすいのかもしれません。

↓前半から日本はチャンスの連続!永里優の奮闘が光る!


解説:「おぉっ…アァーン…」
解説:「アッ…アッ…」
解説:「アッハァ…ン」

もう少しでイケそうです!




そして迎えた後半。勝利で一気にロンドンをたぐり寄せようと、スタンドの日本サポーターからも「ナガサト!」の大声援。あまりにナガサトナガサト言われるので、カタコトの人まで何故かナガサト言い始める始末。ピッチ上にも「何かした?」というフワッとした笑いが広がり、北京五輪では審判の顔を見ただけでイエローを食らったコワモテ・岩清水さんまでも、ニッコリとした笑顔を披露。いい雰囲気で後半に突入します。

そして試合が動いたのは後半17分、動かしたのは現地でも人気のナガサト。DFラインから鮫島が送ったボールを、永里優が足元にキレイにおさめると、華麗な反転から裏へ抜け出す川澄へスルーパス。見事なお膳立てから川澄はGKとの1対1を落ち着いて決め、日本待望の先制点!

↓よしっ決めた!ナガサトのド迫力と川澄ちゃんの決定力…ナイスコンビ!


川澄ちゃんはスゴイな!ワールドカップからずっと全力疾走フル回転だな!

サッカーも人生もチャンスは絶対逃がさない!

リードされたオーストラリアは攻めざるを得ない状況となりますが、もっさりとした動きは変わらず。普通ならカットできそうなゆるーい横パスにすら足が追いつきません。韓国戦とはだいぶ異なる楽勝展開ですが、考えてみればなでしこのパスサッカーはもっさりとしたデカイ相手にこそ効果的。ピッチ状態も前の試合よりはマシですし、「お客さん」タイプの相手しかもドイツやアメリカあたりからは一枚落ちるとくれば、今のなでしこには御しやすいのも当然。韓国戦で苦戦して、それより疲れているはずのオーストラリア戦では楽勝する…それもまたサッカーの面白いところです。

後半26分に川澄を下げて安藤を投入すると、日本は余裕を持って試合をクローズしていきます。追加点こそ奪えませんが、追いつかれそうなピンチもなくすぎていく時間。ついにカメラも暇になったか、カワイイ娘を探すことに躍起に。そして見つけたカワイイ娘は、何と日本ベンチに座る川澄ちゃん。

↓試合もそこそこにベンチのカワイイ娘を抜くカメラ!
●後半30分:ベンチに腰掛ける川澄ちゃんのアンニュイな表情をとらえる。うん、カワイイ

●後半37分:丸山カリーナ交代出場のもようを映すフリして、ベンチで談笑する川澄ちゃんのキュートな表情をとらえる。まずまずカワイイ

●後半40分:オーストラリアの選手交代のもようを映すフリして、ベンチで背後を気にする川澄ちゃんをとらえる。ちょっとカワイイ

●後半42分:特に何でもない場面で、ベンチの川澄ちゃんを抜く。とてもカワイイ

●後半44分:特に何でもない場面で、何故かベンチの上尾野辺を抜く。どうも隣に座っていた川澄ちゃんと間違えたもよう。でも、上尾野辺ちゃんもカワイイ

●後半46分:アディショナルタイムに入った途端、川澄ちゃんを抜く。隣に映り込んだ矢野さんと比べるのもアレだが、やはり圧倒的にカワイイ

●後半47分:さっき抜いたばっかりなのに、また川澄ちゃんを抜く。その前に映った苦悶の表情を浮かべる澤さんとの落差が、スッキリとした後味でカワイイ

●後半48分:さっき抜いたばっかりなのに、1分と我慢できずまた川澄ちゃんを抜く。笑顔の川澄ちゃんはそれくらいカワイイ

●後半48分:ついに30秒も我慢できなくなり川澄ちゃんを抜く。もう抜きっぱなしになるくらいカワイイ

●試合終了:待ちかねたように川澄ちゃんを抜く。手を叩いて喜ぶ川澄ちゃんは、勝利の女神でやっぱりカワイイ

って、カメラ暇すぎるだろwww

どうでもいいけど、この間に海堀と岩清水のアップが全然なかったぞ!露骨すぎる!


もういっそ、川澄ちゃんカメラを用意して抜きまくれるようにしてください!