すべては予想されたとおりだった。国際サッカー評議会は、ゴールかノーゴールかを判定するテクノロジーの導入には反対し、EURO12本大会で審判5人制を採用することは認めたのだ。5日にウェールズで行われた評議会の第125回会議で決定した。

FIFAのゼップ・ブラッター会長が、EURO12本大会での審判5人制を認めたのは、UEFAのミシェル・プラティニ会長がその戦いに勝ったということだ。一方で、ゴールかどうかを判断するためのテクノロジーの導入については、FIFAもUEFAも一致団結して跳ね退けている。

2月にチューリヒで行われたテストの結果、10社の中でFIFAの要求を満たせる実験結果を残せたところはなかった。そのため、評議会は各社に対し、もう1年実験することを呼びかけている。

この決定は政治的に解釈しなければいけないだろう。現状を維持しつつ、時間を稼ぐ(もしくは捨てる)ためのやり方だ。ブラッター会長とプラティニ会長がサッカー界のトップにいる間は、道は常に閉ざされているだろう。

そのほかの決定で少し笑ってしまうのが、ローマFWフランチェスコ・トッティやマンチェスター・シティFWカルロス・テベスらがのどを寒さから守るために使っているネックウォーマーの使用禁止だ。7月1日からこの規則が施行される。また、パンツの下に履く物は、ユニフォームの色と同じでなければならないということになった。

さらに、評議会は決定機をファウルで阻止したときのいわゆるトリプル罰則(PK、退場、次戦出場停止)について、決定を先送りにすることを決断。FIFAの“タスクフォース”が研究することになる。次回の会議は2012年にロンドンで行われるが、その前に評議会は審判5人制やテクノロジー導入について議論し、さらにこの件について深めていくこととなる。