大企業で3度MVPを受賞した女性営業コンサルタントの忘れられない“営業エピソード”
リクルート在籍5年間で「MVP」を3度受賞、現在は女性営業コンサルタントとして活躍する、営業のエキスパート・太田彩子さん。11月に出版した新刊『1億売るオンナの8つの習慣』(かんき出版/刊)も好調です。
さて、競争が熾烈であるイメージが強い営業職ですが、太田さんは「自分は競争心がない人間」であると自己分析します。では、どうしてそんな太田さんが「MVP」を3度も獲得できたのでしょうか。3回に分けてお送りする、ロングインタビュー。中編となる今回は太田さんにとって転機となったリクルート時代のエピソードを交えながら、営業にとって大切なことを教えて頂きました。
―中編:太田さんが営業時代に経験した、ある一軒のカフェの物語とは?―
―今回、出版した『1億売るオンナの8つの習慣』(かんき出版/刊)には様々な営業のテクニックが掲載されていますが、太田さんはこうしたテクニックをどのようにして学ばれたのでしょうか。
太田「教えてもらったというより、自分の経験から学びましたね。実は、最初は営業なんて絶対にやりたくないって思っていたんですよ。私はリクルート出身なんですが、リクルートって営業職という呼称ではなく、当時は企画とか編集部っていう形での募集でした。それにまんまと騙されてしまって(笑)」
―では、本書の中の営業テクニックはリクルートで培われたものでもある、ということですね。
「そうですね。よくお話しさせて頂いているんですが、私が右も左も分からないような新人のとき、周囲にはすごい先輩方がたくさんいらっしゃったんです。もちろん女性も含めて。あるとき(営業の)MVPを表彰する会が開催されまして、ホテルの大広間の中で先輩方が表彰されて、スピーチをしていました。私はまだペーペーですから後ろの方からその光景を見ていたんですが、スピーチをする先輩の姿がかっこ良くて、いつか私も壇上に登りたいなと思い始めたのが、営業で頑張ろうと思ったきっかけです」
―当時、身近にロールモデルとなるような方はいらっしゃったんですか?
「ロールモデルというより、ライバル…でもないけど、切磋琢磨した人はいますね」
―この人だけには負けない! みたいな。
「負けない! っていう気持ちではないですね。もともと私は競争心がないんですよ。もちろん1番になりたいとは思っていましたけど、他人を蹴落としてまでそうはなりたくなかったんです。リクルートで頑張れた理由の1つに、同じ部署内にどんなに頑張っても追い抜くことができない女性がいて、その人とは親友と呼べるくらい仲が良かったんですが、どうして追い抜けないんだろうってずっと思っていたんですね。
そこで気づいたのは、彼女は彼女なりに必ず勝てる分野を作っている、ということでした。一方で私は『ここなら勝てる、という分野はあるの?』と自問自答したときに、言葉に詰まってしまいました。すべてにおいてオールマイティーな「優等生営業マン」を目指していましたから。そのときからです、周囲と戦わずに自分の勝てる分野を作っていこうと思ったのは。例えば、当時でいうと「規模が100席くらいのダイニングレストランに20代のOL層を呼び込むことが得意」などのように、ここが得意という分野に力を注ぎました。と同時に、目の前にいるお客様に貢献をするという営業の基本を忘れずに、小さな受注をコツコツと積み上げていこうと決めたんです。多額の契約をゴリ押しするのではなく、お客様にとって無理のないレベルから購入してもらい、後に大きな契約をいただけるように育てていく、みたいな。」
―いまのお話を突き詰めると、何か自分が得意な分野で、コツコツ受注を積み上げるのが、自分の強みだ、ということなのでしょうか。
「そうですね。やはり、派手な受注だとか派手な契約をもらってくるとか、そういうことは男性の方が得意だと思いますし…」
―コツコツと続けていく方が女性向きということですね。
「これは、私が唱える女性営業が持つ6つの感性の強みの一つである、勤勉性があるからです。真面目な女性は、安心できるところから少しずつ、でも確実に仕事を進めることができるのです。」
―本書では営業時の気づかいや、ちょっとしたひと押しの大切さを説いていらっしゃいます。ただ、逆にそれが相手の迷惑になってしまうんじゃないかと思ってしまう方もいらっしゃるのではないかと思うのですが…。
「私もそうですし、トップ営業セールスウーマンのほとんどがそうだと思うのですが、みんな、プチしつこいんですよ。私も自分のことを『しつこいなあ』って思っているくらいですから(笑)。でも、そのしつこさもとびっきりの愛きょうで示せば、かえってプラスに働くのです。『しつこくてスミマセン!』みたいに。」
インタビューの続きはこちらから
【関連記事】 元記事はこちら
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・リクルートで3度MVP受賞した女性営業コンサルタントが忘れられない“営業エピソード”(2)
【新刊JP注目コンテンツ】
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・新刊JP特集 村上龍『逃げる中高年、欲望のない若者たち』
さて、競争が熾烈であるイメージが強い営業職ですが、太田さんは「自分は競争心がない人間」であると自己分析します。では、どうしてそんな太田さんが「MVP」を3度も獲得できたのでしょうか。3回に分けてお送りする、ロングインタビュー。中編となる今回は太田さんにとって転機となったリクルート時代のエピソードを交えながら、営業にとって大切なことを教えて頂きました。
―中編:太田さんが営業時代に経験した、ある一軒のカフェの物語とは?―
―今回、出版した『1億売るオンナの8つの習慣』(かんき出版/刊)には様々な営業のテクニックが掲載されていますが、太田さんはこうしたテクニックをどのようにして学ばれたのでしょうか。
太田「教えてもらったというより、自分の経験から学びましたね。実は、最初は営業なんて絶対にやりたくないって思っていたんですよ。私はリクルート出身なんですが、リクルートって営業職という呼称ではなく、当時は企画とか編集部っていう形での募集でした。それにまんまと騙されてしまって(笑)」
―では、本書の中の営業テクニックはリクルートで培われたものでもある、ということですね。
「そうですね。よくお話しさせて頂いているんですが、私が右も左も分からないような新人のとき、周囲にはすごい先輩方がたくさんいらっしゃったんです。もちろん女性も含めて。あるとき(営業の)MVPを表彰する会が開催されまして、ホテルの大広間の中で先輩方が表彰されて、スピーチをしていました。私はまだペーペーですから後ろの方からその光景を見ていたんですが、スピーチをする先輩の姿がかっこ良くて、いつか私も壇上に登りたいなと思い始めたのが、営業で頑張ろうと思ったきっかけです」
―当時、身近にロールモデルとなるような方はいらっしゃったんですか?
「ロールモデルというより、ライバル…でもないけど、切磋琢磨した人はいますね」
―この人だけには負けない! みたいな。
「負けない! っていう気持ちではないですね。もともと私は競争心がないんですよ。もちろん1番になりたいとは思っていましたけど、他人を蹴落としてまでそうはなりたくなかったんです。リクルートで頑張れた理由の1つに、同じ部署内にどんなに頑張っても追い抜くことができない女性がいて、その人とは親友と呼べるくらい仲が良かったんですが、どうして追い抜けないんだろうってずっと思っていたんですね。
そこで気づいたのは、彼女は彼女なりに必ず勝てる分野を作っている、ということでした。一方で私は『ここなら勝てる、という分野はあるの?』と自問自答したときに、言葉に詰まってしまいました。すべてにおいてオールマイティーな「優等生営業マン」を目指していましたから。そのときからです、周囲と戦わずに自分の勝てる分野を作っていこうと思ったのは。例えば、当時でいうと「規模が100席くらいのダイニングレストランに20代のOL層を呼び込むことが得意」などのように、ここが得意という分野に力を注ぎました。と同時に、目の前にいるお客様に貢献をするという営業の基本を忘れずに、小さな受注をコツコツと積み上げていこうと決めたんです。多額の契約をゴリ押しするのではなく、お客様にとって無理のないレベルから購入してもらい、後に大きな契約をいただけるように育てていく、みたいな。」
―いまのお話を突き詰めると、何か自分が得意な分野で、コツコツ受注を積み上げるのが、自分の強みだ、ということなのでしょうか。
「そうですね。やはり、派手な受注だとか派手な契約をもらってくるとか、そういうことは男性の方が得意だと思いますし…」
―コツコツと続けていく方が女性向きということですね。
「これは、私が唱える女性営業が持つ6つの感性の強みの一つである、勤勉性があるからです。真面目な女性は、安心できるところから少しずつ、でも確実に仕事を進めることができるのです。」
―本書では営業時の気づかいや、ちょっとしたひと押しの大切さを説いていらっしゃいます。ただ、逆にそれが相手の迷惑になってしまうんじゃないかと思ってしまう方もいらっしゃるのではないかと思うのですが…。
「私もそうですし、トップ営業セールスウーマンのほとんどがそうだと思うのですが、みんな、プチしつこいんですよ。私も自分のことを『しつこいなあ』って思っているくらいですから(笑)。でも、そのしつこさもとびっきりの愛きょうで示せば、かえってプラスに働くのです。『しつこくてスミマセン!』みたいに。」
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