ライブドア買収に対する2chの反応が韓国語に翻訳されている

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韓国のネット大手NHNが、「ライブドア」を買収する方向で最終調整に入った。まだ、詳しい買収内容については明かされていないが、ブルームバーグなどの報道によると、買収金額は50〜100億円、今月半ばの正式合意を目指しているそうだ。

韓国のNHNは、韓国で検索シェア8割を占める「ネイバー」を運営。日本でもオンラインゲームサイト「ハンゲーム」を提供し、昨年からは「ネイバージャパン」も展開している。まだ、日本での検索シェア率は微々たるものだが、買収を通じてライブドアの高い知名度と集客力を武器に事業拡大を加速したいと考えているようだ。

では、このライブドア買収のニュースを、韓国のネットユーザーたちはどうみているのだろうか?
多くのネットユーザーやブロガーが注目しているので、いくつかの意見を紹介しようと思う。


「paperkun」氏
「なぜネイバーはここまで日本市場に関心を寄せるのだろうか。次世代の拠点になる中国に全力投球した方がいいと思う。ライブドアのシェアはgoo、excite、sonetなどと互角だし、最近の日本はsnsが主流だ。今回の買収にエネルギーを注ぐだけの効果は大きくないと思う。韓国企業の墓場である日本市場で、日本人の心をつかむのは簡単ではない」

「シェビイ」氏
「ネイバーはすでに日本でサービスを提供している。多くの経験があるから日本でも成功すると思う。韓国はサムソン電子、ハイニックス、現代重工業などの製造業も好調だが、IT強国としてグローバルな知識産業が成長してくれたら良いと思う」

「ハテナ」氏
「個人的には大きな衝撃を受けたニュース。以前、韓国のポータルサイト「DAUM」が「Lycos」を買収し、NHNは中国のゲームポータル会社レンジョン(アワーゲーム)を買収した。今回はそれに続くもの。だが、DAUMやNHNは買収後に経営業態は悪化したし、買収額より価値が低かったのではないかという指摘もされた。韓国のネット企業にとって、外国企業の買収は必ずしも良い結果が生まれるとはいえない」


韓国企業が外国企業を買収することに対してこのような意見を寄せる「ハテナ」氏は、さらに買収後のプラス面とマイナス面を考察している。

「ライブドアにはブログを中心とするコンテンツ力の高さがあり、NHNは韓国を代表する高いネット検索技術がある。買収を通じてこれらが融合すれば、互いにグローバルなネット市場で大きく成長することは間違いない」
「だが、マイナス面としては、人材の流出、“2chまとめブログ”との関係が挙げられる。人材の流出は、買収により社内の団結力が失われ、優秀な人材がライブドアから離れてしまう可能性だ。また、ライブドアのブログでは“2chまとめブログ”が人気だが、これらは『反韓』の性格が強い。買収が決定すれば他のサイトに流れる可能性がある」


韓国のネット上でも、NHNによるライブドア買収のニュースは株式を中心に連日のように報じられている。ここで紹介した「ハテナ」氏や「paperkun」氏のように、シビアな見方をしているユーザーもいるが、韓国のニュースサイトなどは「シェビイ」氏のように大きな期待感を持って買収の動きを見守っている感じだ。

ちなみに、ある韓国メディアはライブドア買収を伝える記事の中で、堀江貴文氏の合流説を伝えている。

NHNは昨年からライブドア買収の準備を進めてきたが、この中でNHNが運営する「ネイバージャパン」が堀江氏に接近していたというものだ。以前から韓国のネット市場に関心を寄せていた堀江氏は、韓国型の新しい検索システムは高い価値があると注目しているという。

また、韓国側も日本国内で堀江氏の知名度は高く、一時逮捕されはしたがその影響力はまだまだ大きいと見ているようだ。NHNがライブドア買収に成功した場合、堀江氏のネイバージャパン合流の可能性も高いと韓国の業界ではささやかれている。


参照:NHN、日本ポータルサイトライブドア買収説! - ハテナ(ブログ)
参照:日本ポータル7位企業、ライブドア買収に名乗りを上げたNHNの内心は… - アジア経済


(文:林由美)

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