今年で32歳になった宮本恒靖は、3シーズン振りに復帰を果たしたJリーグでヴィッセル神戸のキャプテンを務める。ユース時代から、ガンバ大阪、海外移籍となったオーストリアのレッドブル・ザルツブルク、そして、日本代表――。至るところでキャプテンを経験した“生まれもってのリーダー”は、『NHKサンデースポーツ』(19日放送分)において「キャプテンとしての生き方」を語った。

NHK野球解説者、与田剛がインタビュアーとなった同コーナーの冒頭、「常に何かを見てる?」と尋ねた与田に、「そうですね。皆の表情や何を話しているのかは気にしますね」と答えた宮本は、「大事なことは僕自身がぶれないこと」と静かに話した。

学生時代は生徒会長を務め、あだ名が校長先生だったという宮本は、周囲からの推薦でリーダーに就くタイプだといい、23歳から6年間、多くの代表戦でキャプテンを務めてきた自身のアイデンティティは、「思ったことを行動に移すか移さないか。躊躇して後でなぜああしなかったと思うよりは、ひらめいたことをやろう。決断したことは勇気を持って行動しようと思っていますね」と明かした。

また、キャプテンとして臨んだ2006年のドイツW杯・オーストラリア戦では、1点リードしながらも、終盤同点に追いつかれ、逆転を許した苦い一戦を経験したが、「後ろの選手(DF)は“これ以上失点したくない”。中盤から前の選手は“勝ち点3が欲しい”。そういう試合をしてしまった」と反省。リーダーシップが問われる場面で、その難しさを痛感したという宮本は、「1対1の試合運びでいいんだというのを皆に徹底できなかった。自分の中でも迷っていた部分があった。1対1でいいのか、2対1にもっていくのか」と振り返った。

しかし、レッドブル・ザルツブルクでキャプテンを務めるや、「時には厳しいことを言わなきゃいけない。相手が多少キツイ言い方をしているなって思ったとしても、その時はグッと引っ張って、最終的には皆でいい結果を得ましたという方がチームにとっては有意義。皆が気持ちよくできるようにやったところで結果が変らないよりも、多少強引なところがあってもいい」という風に、その考え方にも変化が生まれたようで、(キャプテンに)必要な素質を問われれば、「人間力というか、そういう人の心を動かすこと。その人が持っている人間性だったり、熱いもの」と語った。