少年メリケンサック(撮影:野原誠治)
 1985年に誕生し、今年で21回を迎える東京国際映画祭(TIFF)が18日、六本木ヒルズにて開幕。六本木けやき坂通りと六本木ヒルズアリーナにてオープニングイベントが行われた。

 今年はエコロジーというテーマを発信すべく、その象徴としてレッドカーペットならぬ“グリーンカーペット”がけやき坂に登場。全長200メートルのグリーンカーペットは、約18,000本の使用済みペットボトルをリサイクルし製作された。51組311名にも及ぶゲスト達も環境性能に優れたトヨタ「iQ」に乗って登場。「自然と人間との共生」を根底のメッセージとして持つ作品を集めた部門である「natural TIFF」部門も設立されるなどエコにあふれた映画祭となった。

 オープニングには、映画祭大使に任命された木村佳乃、オープニング作品「レッドクリフ Part1」主演のトニー・レオン、グリーン・アンバサダーの杏が登場。早くから沿道に詰め掛けた多くのファンからは大きな歓声が上がった。

 その後も、「ブラインドネス」のジュリアン・ムーア、「ラブファイト」の林遣都、北乃きい、「ブタがいた教室」の妻夫木聡、「櫻の園」の上戸綾、福田沙紀、「クローンは故郷をめざす」の及川光博など豪華な面々が登場。

 17時を過ぎ、次第に日を落としていくけやき坂では、「余命」の松雪泰子、「THE CODE/暗号」の稲森いずみ、「コトバのない冬」の高岡早紀など暗闇に映える艶やかな衣装の女優達が次々に登場し、報道陣や周囲の観客を沸かせた。

 宮崎あおいが初の本格コメディに挑戦した、宮藤官九郎監督作品「少年メリケンサック」のメンバーは、フォーマルなタキシードの中にも、チェックやヒョウ柄を取り入れるなど“ロック”テイストな衣装で登場。紅一点の宮崎あおいもモヒカンをイメージした髪型に、黒のライダース、シルバーのミニスカートといった一癖あるファッションを披露した。
また、記者からの問いかけに「今日は木村さんがおみやげに買ってきてくれた、メリケンサックのネックレスを皆おそろいでつけてます」と話し、出演者一同、楽しげな雰囲気を見せていた。

 グリーンカーペットの最後を締めくくるのは、総制作費100億円、アジア史上最大規模の作品であり、中国文学の四大古典小説「三国志」の“赤壁の戦い”を「ミッション:インポッシブル2」のジョン・ウー監督がアクション映画化した「レッドクリフ Part1」のメンバー。キャストのトニー・レオン、金城武、チャン・チェン、ヴィッキー・チャオとジョン・ウー監督、映画主題歌「RED CLIFF〜心・戦〜」を歌う、alanと共に、麻生太郎内閣総理大臣もゲストに登場。会場が最大の盛り上がりに包まれる中、笑顔を見せながらゆったりとグリーンカーペットを歩いた。

 その後、麻生首相はオープニングセレモニーで「3、4週間前に首相になりました、麻生太郎です」と自己紹介し、海外メディアを沸かせたのち、「私は首相としてより、漫画オタクとして有名なんですが」と自身の漫画好きをアピール。今回の東京国際映画祭は漫画家・手塚治虫の生誕80周年を記念して、アニメーション上映企「animecs TIFF 2008」にて手塚治虫作品を特集。麻生首相は、手塚作品の魅力を語りつつ、「漫画は暗い話をユーモアで明るく笑い飛ばし、未来への夢と希望を映し出す。そうしたユーモアが、漫画やアニメや映画が人々に感動を与える共通点」と映画祭への期待をこめた。

 東京国際映画祭では6つの主要部門を、国内外315の作品が上映。六本木ヒルズと渋谷Bunkamuraをメイン会場に、都内の各劇場および施設・ホールを使用して26日まで9日間に渡って開催される。映画ファンが楽しめる交流スペース「TIFF movie cafe」や「TIFF park」が設置され、期間中、六本木ヒルズ内ではTIFFオリジナルメニューが登場。エコをテーマにしたドリンクやスイーツを楽しむことができる。

東京国際映画祭 - 公式サイト
livedoor ニュース秋特集2008 - グリーンカーペットに登場した、福田沙紀・林遣都・及川光博・平原綾香のエコバッグが当たる!

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