MEG
 前作「BEAM」からわずか半年、今年6月に中田ヤスタカ(capsule)サウンドプロデュースによるアルバム「STEP」をリリースしたMEG。今夏はSUMMER SONICを始め数多くのイベント出演を経て、先月28日には東京・SHIBUYA-AXにて即完となった初ワンマンライブ“PARTY”を大成功の内に終えた。休むこと無く今月17日には続くニューシングル「PRECIOUS」をリリース。12月には規模を拡大して、東京・名古屋・大阪のZeppにて追加公演“BLACK”が決定している。

――以前にも言いましたが、MEGさんの歌詞はたまに「ですます調」が出てきますよね。ブログを見ていても思うのですが、ストーリーテラーのような立場からの客観性を感じる部分があるのですが、やはり無意識ですか?

MEG:そうですね。結構、無意識ですね。でもこのニュアンスが、普段に近いのかも。

――自分の言葉のようであり、第三者のようでもあり。

MEG:そうそう(笑)。

――「PRECIOUS」の主人公のキャラクターは、MEGさん自身に割と近いですか?

MEG:前回の「HEART」というシングルが結構可愛らしかったので、今回はもうちょっと芯の強い部分というか、クールな部分を乗せたいなと思っていたので。曲が結構可愛い感じだったから、あえてその部分を乗せて。表面的な雰囲気はすごく女の子っぽいんですけど、内面はちょっと毒があったり芯が強い部分があったり。そのバランスが割と近いかなと思います。

――「見た感じより プライドと沸点は高くて 飽きるのも早すぎて」とありますが、MEGさん自身はどうですか?

MEG:どうですかねー(笑)。このキャラクターは私まんまじゃないんですけど、すごく客観的に見ているような感じです。

――「おんなのコ達は 夢中のようです」というのが。

MEG:そうそう(笑)。

――自己分析すると、どんなタイプのキャラクターだと思いますか?

MEG:多分、全てにおいて安定を求めているんですけど、変わらないのも苦手なんですよ(笑)。「あぁ、こういう感じね」という風に思われるのもつまらないから、常に何か期待を裏切っていって変化するもので、結局つかめないっていう風なのが一番楽かなという。

――自分の全ては見せない。

MEG:多分、そういう所はありますねぇ。

――昨年12月にリリースしたアルバム「BEAM」から、様々な“MAGIC”というか“MIRACLE”のような出来事があって、前作のアルバム「STEP」にたどり着いたと思いますが、「STEP」リリース後の反響として、意外に思う様なことはありましたか?

MEG:私が出てきて、女の子が「カワイイ!」と言ってくれることも、結構まだ違和感があるというか(笑)、全然慣れないですね。ライブに行って、男の人が増えたこともそうだし、そういう感じですかねぇ。

――「カワイイ!」以外で、どんな反応があったら嬉しいですか?

MEG:この間の初めてやったワンマンパーティーとかは、ライブだけじゃなくて会場の外にも色々と仕掛けがあったんですけど、そうゆう色々なミックスした企画自体が単純に「楽しかった!」「驚いた」と言ってくれたら、それが一番嬉しいですね。音楽もその“PARTY”の中の一つのメインとして入っているような感じで、色々なサプライズをやろうと思っていたから。クラブイベントに比べて、昼間のワンマンはそうゆう意味でも私が普段やっていることが一つの形として表現しやすくなるし、みんなが会場に来てくれたことで追加公演もやれることになったというのは思ってもいなかったし。単純に「ありがとう」の気持ちと、「その分返さないと」というプレッシャーがありました。だからその結果「すごく楽しかった!」と言われると、一番幸せですね。

――夏の終わりの“PARTY”に至るまで、SUMMER SONICや音霊など、今年の夏はかなりの数のイベントに出演されましたが、特に印象に残っているものはありますか?

MEG:SUMMER SONICですかね。まず、呼ばれたことにビックリしていたし、事務所全員で喜びました(笑)。今年もフェスとは関係なく夏が過ぎていくものだと思っていたので…(笑)、嬉しかったですね。しかも朝の一番だったから、「お客さんが集まらなかったら、どうしよう?」とも思ったし。リハで早朝に入ったんですけど、「すごく広いな」と思って。向こう側のドアから入ってくる人が、本当にもう米粒みたいだったんですよ。「どんだけ広いんだよ!」と思って。それで出番前にチロっと覗いたら、そこが全部、人で埋まっていたのは結構ビビりました。久々に緊張しましたね。