仏代表ドメネク監督の“問題発言”を検証
9日付のル・パリジャン紙にフランス代表レイモン・ドメネク監督のロングインタビューが掲載された。話題の中心はちょうど1ヶ月後に控えたユーロ2008予選の対イタリア戦。メディアは1年前に行なわれたホームの試合(3―1でフランスが勝利)と同様、W杯決勝の“復讐戦”と騒ぐが、ドメネク監督は「重要なのは、必ずしもイタリア戦じゃない。むしろその後の試合がモノを言う。イタリアからはすでに3ポイントを奪った。勝てばボーナスというところだ」と冷静さを強調した。
アウェーの試合は、観客が8万人を超すミラノのサン・シーロで行なわれる。四方からブーイングを浴びせられる不利な状況で、引き分けに持ち込めれば十分という公算だろう。大試合で選手がどのくらいプレッシャーに耐えられるかを見極める好機とも見ている。そしてドメネク監督はここで「唯一の心配は審判。うちの選手たちがいいプレーをする能力があるのは知っている。しかし審判はつねにいいとは限らない」と“問題発言”の口火を切ることになる。
ドメネク監督は、ユース代表の監督を務めていたシドニー五輪予選のフランス対イタリア戦(1999年)をいまなお忘れていない。ホームで勝ったフランスは、アウェーで延長戦の末、逆転負けを喫した。フランスは前半10分で退場者を出し、その後9枚の警告を受けた。その1枚目を受けたのがドメネク監督自身だった。
今回のインタビューでこの一戦を振り返ったドメネク監督は、「買収された審判の下で戦った」と語った。レキップ紙によると、この発言を重く見たUEFAのプラティニ会長は即座にフランスサッカー連盟に書面を送り、ドメネク監督に買収発言の“根拠”の提示を求めた。「根拠がない場合は、彼を処罰する」と話している。
このインタビュー後にもうひとつ反響を呼んだのは、ジダンを退場に追い込んだマテラッツィを賞賛する発言。ドメネク監督はW杯決勝の直後にも今回と同様にマテラッツィを「マン・オブ・ザ・マッチ」と形容したが、それはあくまで皮肉まじりだった。それが1年経って「自分もマテラッツィ(のよう)になったかも知れない。侮辱したというよりは、相手を乱すために挑発したということ。スポーツの世界では常識だ。いまとなってはキレたほう(ジダン)が弱さを認めている。マン・オブ・ザ・カップはマテラッツィだ。彼にブラボーと言いたい」とトーンを変えた。敗戦後も決してジダンを責めなかったドメネク監督だが、ここへ来てやや突き放したような発言をしたのは、チームの集団的利益を重んじる自身の方針をあえて強調するためと見られている。
ドメネク監督は、ユース代表の監督を務めていたシドニー五輪予選のフランス対イタリア戦(1999年)をいまなお忘れていない。ホームで勝ったフランスは、アウェーで延長戦の末、逆転負けを喫した。フランスは前半10分で退場者を出し、その後9枚の警告を受けた。その1枚目を受けたのがドメネク監督自身だった。
今回のインタビューでこの一戦を振り返ったドメネク監督は、「買収された審判の下で戦った」と語った。レキップ紙によると、この発言を重く見たUEFAのプラティニ会長は即座にフランスサッカー連盟に書面を送り、ドメネク監督に買収発言の“根拠”の提示を求めた。「根拠がない場合は、彼を処罰する」と話している。
このインタビュー後にもうひとつ反響を呼んだのは、ジダンを退場に追い込んだマテラッツィを賞賛する発言。ドメネク監督はW杯決勝の直後にも今回と同様にマテラッツィを「マン・オブ・ザ・マッチ」と形容したが、それはあくまで皮肉まじりだった。それが1年経って「自分もマテラッツィ(のよう)になったかも知れない。侮辱したというよりは、相手を乱すために挑発したということ。スポーツの世界では常識だ。いまとなってはキレたほう(ジダン)が弱さを認めている。マン・オブ・ザ・カップはマテラッツィだ。彼にブラボーと言いたい」とトーンを変えた。敗戦後も決してジダンを責めなかったドメネク監督だが、ここへ来てやや突き放したような発言をしたのは、チームの集団的利益を重んじる自身の方針をあえて強調するためと見られている。