『小池氏と同居する荒木千陽氏』

「お互い人生のギャンブラー。会いたかった人です」
 約2カ月前、自身のラジオ番組でこう語ったのは、松任谷由実(63)。「ゆみゆり対談」と題し、トークを繰り広げたお相手の「ゆり」とは、就任以来「フィーバー」が続いている小池百合子東京都知事(64)だ。

 ユーミンとの対談で、小池氏が「(ネットで)いじられているうちが華ですよね」と口にしたように、いま日本中がその一挙手一投足に釘づけだ。メディア各社の世論調査では、いまだに7割超の高支持率を誇る。

「猛烈に働いている」と言うのは、都知事選後から小池氏と同居する荒木千陽氏(35)だ。

「夜中に私が寝ようとすると、(小池氏の)部屋から、キーボードを叩く音が聞こえてきます。早朝に私が目を覚ますと、また音が聞こえるんです。新聞をめくる音も。それなのに、仕事が夜遅くになると、『遅くまでお疲れさま、ありがとう』とねぎらってくれます」

 荒木氏は、小池氏が衆院議員だった2011年から秘書を務めていた。以前から近くに住んでいた荒木氏は、都知事の激務に遅くまでつき合ううちに、自然と一緒に住もうということになった。

「数年前に、知事がお母さまを自宅で看取ったときも、1カ月ぐらい住んでいました。仕事でずっと一緒だったし、自然な流れでしたね」

 愛犬の「そうちゃん」の散歩にも小池氏自らが出かける。なぜその名をつけたのか、荒木氏も知らない。由来は「総理」とも言われるが、真相は小池氏のみぞ知る。

「いろいろ聞かれますけど……。家のなかでも、『今は東京都のことしか考えられない』といつも言っています。でも、ずっと知事は『女性初』で来ています。『ファーストペンギン』なんですよ」

 荒木氏が言う「ファーストペンギン」とは、天敵ひしめく海に、初めに飛び込むペンギンのこと。小池氏は、自民党総務会長、防衛相、都知事という「女性初」をものにしている。

 3月、地域政党「都民ファーストの会」内に「国政研究会」が立ち上がった。党代表の野田数氏(43)は、「国政進出は選択肢としてありうる」とかつて取材に答えている。国政に打って出るのは、既定路線になっているのか。「国政研究会」は、野田氏が小池氏に提案する形で設立された。しかし「あくまで都政のためです」と野田氏は言う。

「金融はシンガポール、空港は仁川、港は釜山や上海と、東京は規模が抜かれてしまっています。手を打つには、国政の関与が必要ですから」

 小池氏は日本初の女性総理大臣を目指すのか。

「昨年12月、小池氏に、総理を目指すのかと聞いたら、『私は東京都知事ですよ』と全面否定したあと、こう言ったんです。『総理は、国民が決めることですから』と。彼女の原点は、やはり日本新党です。彼女を政界入りさせた細川護煕氏は、参院選で約20人ほど候補を出し、その後の衆院選で第三極を作り、連立政権を樹立し、総理になっています。細川氏のように、第三極を作り出すことはありえます」(政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏)

 衆議院は、2018年末に任期満了を迎える。それまでに解散総選挙をおこなって勝ち、2018年9月の総裁選で再選されれば、安倍晋三総理(62)は、「第98代」内閣総理大臣として、2021
年まで宰相の座にある。その次の次こそ、小池氏が「第100代内閣総理大臣」になる千載一遇の好機にほかならない。

(週刊FLASH 2017年5月9日、16日号)