熊本地震が発生し、真っ二つに割れたマンションの写真がネット上で大きな話題となった。建物が分割される構造としておくことで、地震などの衝撃から建物を守ることが目的であり、真っ二つになったのはその構造が適切に機能したことを意味している。(イメージ写真提供:123RF)

写真拡大

 熊本地震が発生し、真っ二つに割れたマンションの写真がネット上で大きな話題となった。建物が分割される構造としておくことで、地震などの衝撃から建物を守ることが目的であり、真っ二つになったのはその構造が適切に機能したことを意味している。

 地震のたびに多くの建物が倒壊し、多くの死傷者が出る中国と異なり、「日本のマンションはなぜ倒壊しないのか?」と疑問が提起され、真っ二つに割れたマンションの写真は中国でも大きな注目を集めている。

 中国メディアの網易はこのほど、熊本地震によって真っ二つになったマンションの写真を紹介し、「まさに一刀両断」という表現が相応しいかのように真っ二つになっていると伝えつつ、それでもしっかりと屹立している様子に「日本の建築物は耐震性が極めて高い」と驚きを示した。

 記事は、日本は地震多発地帯であるとしながらも、地震によって家屋が中国のように大規模に倒壊することはないと指摘。さらに、日本の建築基準法などの法令を紹介したうえで、日本の一般的な家屋の建設現場を写真で紹介。基礎作りから柱、梁にいたるまでぬかりなく、堅牢性の高い材料が用いられていることを指摘したうえで、法律の完備、堅牢な材料、そして建設に直接携わる作業員の手抜きのない作業によって日本の家屋は高い耐震性を確保していると伝えている。

 中国で2008年に発生した四川大地震では、多くの人が倒壊した建物の下敷きになって死亡した。日本であれば避難場所として使用される学校なども、四川大地震では数多く倒壊し、子どもたちも多く死亡した。また、中国ではかつて、建設中のマンションが「仰向け」に倒れるという日本ではありえない事故も起きている。近年、中国では日本に学ぶべきとの論調が盛り上がっているが、防災や減災に対する取り組みもぜひ学ぶべきと言えよう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)