チェルシーのリストに、アントニオ・コンテ監督とマッシミリアーノ・アッレグリ監督の名前も載っている。フース・ヒディンク監督がジョゼ・モウリーニョ前監督の後を継いだが、ロマン・アブラモビッチ氏は新たな指揮官としてビッグネームを選ぶだろう。

チェルシーはほかにも、ディエゴ・シメオネ(アトレティコ・マドリー)、ホルヘ・ルイス・サンパオリ(チリ代表)、マヌエル・ペジェグリーニ(マンチェスター・シティ)を検討している。

5人のレースは互角だ。ペジェグリーニ監督だけ少し後れを取っているかもしれない。いずれにしても、5人はそれぞれ契約を結んでいる途中だ。だが、アブラモビッチ氏に金銭的な問題はない。

おそらく、リストのトップにいるのはシメオネ監督だ。一方で、ローマにも近づいたサンパオリ監督は、直近になってチェルシーの上層部からまずまずのプレッシングを受けているようである。

では、コンテ監督とアッレグリ監督はどうだろうか? それぞれも、プレミアリーグで指揮を執る野心を隠したことはない。以前から英語を勉強している。特に、(イタリアサッカー連盟のカルロ・タヴェッキオ会長も気に入る)アッレグリ監督は、世界で最もリッチなリーグに向かうタイミングが熟したと考えているようだ。アッレグリ監督はミラン時代から、国際レベルで高い評価を勝ち取ってきた。

噂はユーヴェにも届いている。ジュゼッペ・マロッタ代表取締役は先日、次のように述べている。

「アッレグリ監督とは一緒に一つの道のりをつくり始めた。我々はとても満足している。彼には常に正しいサポートを保証してきた。我々にとって、契約は形式的なことだ。監督も選手と同じように、残るか去るかは契約だけで決まるものじゃない。彼は我々に満足している。いずれにしても、ユーヴェ以上のところを見つけるのは簡単じゃない」

ユヴェントスはアッレグリ監督にとても満足しているということだ。実際、最も難しい時期でも、ユヴェントスがほかの指揮官を探すことはなかった。だが、アッレグリ監督が新たな経験に臨むと決めた場合、ユーヴェが髪をかきむしることはないというのが印象だ。

アッレグリ監督が去るのであれば、ユヴェントスはコンテ監督のような指揮官を再び追うだろう。組織を重視し、アグレッシブなプレーを目指し、規律を重んじる指揮官である。昨夏に改革が始まり、それがまだ完成していないのは避けられない。若手のレベルをさらに上げ、国際レベルでも勝者のサイクルを再び築くために、さらに土台を固めるためだ。

そして、コンテ監督とユヴェントスが再び近づく可能性も排除はできない。ただし、現時点ではあまりに早熟な話だ。コンテ監督は国外(チェルシー以外にパリ・サンジェルマンも関心)で好まれているが、特にイタリアでは人気だ。

特に、ローマが少なくとも6月までルディ・ガルシア監督の立場を何としてでも守ろうとしているのは偶然ではない。また、ミランも常に強い関心を示し、1年以上前からコンテ監督について動いているのだ。コンテ監督こそ、シルヴィオ・ベルルスコーニ名誉会長の真のお気に入りなのだ。