イギリスでは動物実験向けにビーグル犬を繁殖(画像はイメージです)

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毎年3,000匹ものビーグル犬を繁殖させていた大規模なファーム。そこで生まれた子犬たちはペット販売業者の手に渡るのではなく、動物実験を行う研究所に買い取られていく。イギリスの田舎町にそんなファームの増設が決定し、愛犬家や動物保護団体の激しい怒りを買っている。

英ヨークシャー州のグリムストンという田舎町に、間もなく発足するビーグル犬の繁殖が専門というファーム。運営するのは米国「Marshall BioResources」のグループ会社である「Yorkshire Evergreen」で、建設については政治家の間でも賛否が分かれていた。2012年1月の申請に対しては却下となっていたものの、今年5月の再びの申請については政府も承認した次第である。

この同社、実はケンブリッジシャー州にも同様のファームを運営していた。そこでは年間3,000匹ものビーグル犬の繁殖が行われていたが、なんと目的は生体実験。薬物の投与や解剖を前提にビーグル犬を繁殖していたのだ。そこは現在、遺伝子組み換えマウスの繁殖に特化しており、ビーグル犬を繁殖するための新しいファームが必要となったもようだ。

医療、薬品、化粧品などの開発、発展に貢献という大義名分のもと、そのファームから毎年大変な数のビーグル犬が各種研究施設に送り届けられることになるが、英メディア『news.sky.com』は動物実験のための犬は1匹1600英ポンド(約31万円)ほどで取引されているとし、ファームが大変な収益を上げていると報じている。

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(TechinsightJapan編集部 Joy横手)