口に運ぶたび、消えていってしまう食べ物を惜しんだ経験は多くの人にあるものでしょう。フードエッセイストとして活動する平野紗季子さんの言葉は、食べ物がかつてあったときの“味の風景”を鋭敏に捉えます。今年8月には、前作『生まれた時からアルデンテ』から、10年ぶりとなる新作エッセイ集『ショートケーキは背中から』が新潮社から発売されます。新卒から4年半務めた会社を辞め、ラジオ/podcast番組「味な副音声」のパーソ