日本人の生涯賃金が一向に上がらない。なぜなのか。雇用ジャーナリストの海老原嗣生さんは「日本は毎年年功昇給するため『賃上げ錯覚』を起こして生涯年収は上がらないという仕組みになっている。課長になれない人が半数を超える中、階段を降りて家庭重視の選択肢を取れる仕組みが必要だ。夫婦で降りたとしても大企業なら世帯年収1200万円に達する」という。神戸大学経済経営研究所准教授の江夏幾多郎さんとの対談をお届けしよう―