「察してください」いつからか、大阪桐蔭・西谷浩一監督とのやりとりのなかで、このひと言が返ってくることが多くなった。少々答えにくい質問、答えようのない問いに、ニヤッと表情を緩め「察してください」と。春から夏にかけて、また大阪大会が開幕してからも、この言葉は何度も聞かれ、思うようにいかないチーム状況は容易に想像できた。リーダー不在、調子の上がらない打線、らしくない不安定な守り、故障者......なかでも