こんにちは、書評家の卯月鮎です。私は国立国会図書館のデジタルコレクションに収録された古い本を紹介するコラムを、かつて連載していました。   なかでも印象的だったのが昭和5年に出版された食べ歩きの本『東京名物食べある記』。銀座の資生堂パーラーや、今はなき喫茶レストランなどを新聞記者が食べ歩くという内容。お店を評価する基準の当時と現代の違いから、食文化の変遷が見えてきます。   ガイドブックは小説