琵琶湖の南端・ 大津から車を走らせること30分。高速を降りると、愛嬌(あいきょう)たっぷりの狸(タヌキ)の置物が列をなして出迎える光景が、訪れる者の心を和ませる。【写真】「たくさんの人に見てもらいたい」亡き息子の『天目茶碗』ゆったりと流れる大戸川の向こうで、青々と茂る稲穂がそよぎ、蛙の啼(な)き声がこだまする景色は、まさに日本の原風景そのもの。この信楽(しがらき)は六古窯のひとつに数えられる日本