「昼間に幽霊って、見た事ありますか......」イデマチは、話を切り出した。八日ぶりの内地は、肌寒かった。わたしは、沖縄の離島でトラブルに巻き込まれて、その後始末に追われていた。おまけに、飛行機を乗り過ごしてしまい、予定が大きく狂ってしまった。空港に到着した時には、すでに真夜中だった。真夜中の空港は、すこし秘密めいている。だが、わたしは、迎えを頼んでいた。「前田さん!」見覚えのある男が、わたしを目指して