「ストロボ・エッジ」の単行本は全10巻。夏休みの一気読みマンガにおすすめです。(C)咲坂伊緒/集英社

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「アオハライド」の原作者・咲坂伊緒の前作、「ストロボ・エッジ」の実写映画化が決定!

とにかくこの文字を見て「アオハライドの実写映画もまだ公開していないのに!」と驚きました。
「アオハライド」は現在アニメが放送中であり、実写映画は12月13日に公開です。
つまり「アオハライド」が盛り上がっている中、「ストロボ・エッジ」の映画化という情報をぶっこんできたということで、別冊マーガレットさんの咲坂伊緒・推しぶりを勝手に感じ取りました。

「ストロボ・エッジ」は2007年〜2010年の約3年間連載された作品で、コミックスは全10巻が発売。
あらすじはいたってシンプルで、主人公の木下仁菜子は学年一の人気者・一ノ瀬蓮と触れ合ううちに、彼に恋心を抱くようになる、ということです。
登場人物に複雑な背景や特別なことは何もなく、仁菜子の恋する気持ちを追っていく。

咲坂 「アオハライド」の前に描いていた「ストロボ・エッジ」という作品が、「アオハライド」より結構ピュア寄りだったんですね。
(「アオハライド」原作者・咲坂伊緒に聞く1より)

そのとおり、この作品はとにかく全員がピュアであり、「アオハライド」に負けず劣らずの王道恋愛マンガです。なかでも仁菜子はとにかくピュアなのです。
ネタバレをできるだけ避けつつ、「ストロボ・エッジ」のピュアすぎる5つのポイントを紹介したいと思います。

1.自分に告白してくれた相手に応えるべく、自分の気持ちを見つめる

蓮を好きだと自覚する前、クラスメイトの大樹とものすごく仲良しで、まわりの友達からも「仁菜子も大樹が好きなんでしょ?」と言われていたのですが、仁菜子はしっくりこなかったようで「これが恋なの?」と疑問を持っていました。

その間に何度か蓮と触れ合う機会があり、胸がキュウっとなっていく……。
これが恋なんだ、蓮のことが好きなんだと気づきます。
だから大樹への気持ちは恋愛感情じゃないんだ、と自覚するのです。

仁菜子は大樹の気持ちにもきちんと応えたい、という思いがあって、自分に向き合ったのです。

気持ちに気づいた後はきちんと大樹の告白を断り、蓮へ想いをを募らせます。

2.好きな人に彼女がいても自分の関係に嘘をつけない

思いを募らせた仁菜子でしたが、蓮に彼女がいるという事実を知ります。
普通なら「なんだ、がっかり」と思って諦めそうなものですが、
だからといって好きな気持ちはなくならないし、このあふれる想いは止められない、ということで、悩むこともなく蓮に告白しちゃいます。

すごい、すごいよ、仁菜子!

しかも「彼女から奪ってやる!」とか略奪心満載で告白したわけではありません。

こんなに優しい気持ちを、私に教えてくれてありがとう。
と思いながら告白するんです。

なんだかめまいがしそうなピュアさですよ。
そして蓮もきっちりと仁菜子をフリます。

3.自分の思いを隠しても友達を続けたい

彼女持ちの蓮はきちんと仁菜子の告白をお断り。これは当たり前ですね!

仁菜子はフラレたものの蓮との会話や触れ合いをなくしたくないので、蓮には友達として接していきます。
なので普通に蓮から彼女の話も聞いてしまうんですが、平気なフリをしちゃうんです。

仁菜子は恋がよくわかっていないので、最初は「蓮くんに彼女がいたって平気だもんね」ぐらいで考えているのですが
やっぱり辛くなってくる…ときもあるんです。

うああああ、切なさバクハツ、です。

4.仁菜子のピュアさが軽い男も一途にしてしまう

蓮の友達・安堂拓海は、仁菜子の気持ちを知りながら最初は興味本位で近づいていきます。
拓海は女の子と遊ぶのが大好きなかるーい男ですが、まっすぐに蓮を好きでいる仁菜子を見ているうちに、仁菜子にドキドキしはじめます。

あれ?あれ?女の子とは遊び慣れている安堂が……と思っているうちに
仁菜子への気持ちは引き返せないものなんだと気づきます。

拓海は仁菜子への思いを募らせ、やっぱり告白!うん!
それでも仁菜子は「蓮くんが好きだから」でお断り。

みんながピュアすぎて、なかなかうまくいきませーーーん。

5.蓮の気持ちが変化しそうになるが、彼女がやっぱり大事!

やはり仁菜子の存在は蓮の中でも強くなりつつありました。
あれだけピュアに対応されると、揺れるよね!それはおかしくない。

ところが蓮の彼女・麻由香は家庭環境がちょっぴり複雑で、ひどく落ち込むこともあります。
蓮はそんな麻由香を放っておくことはできず、仁菜子への気持ちを止めて、自分が麻由香のそばにいてあげないといけないと決意します。
蓮はそれから仁菜子を避けることに……。

蓮が仁菜子の気持ちに気づき始めたための行動ですが、あまりにもまじめに考えているための逆ピュア行動。
しかし、その後、彼女もピュアすぎるための決断をすることになるんですが…

これ以上先はコミックスで確認してください!

とにかく全員がピュアで、嫌みもなくイライラもせずに読める、恋愛マンガです。
10巻で終わっているところも読みやすいと思いますので、ピュアな気持ちに触れたくなった人はぜひともご一読ください。

実写映画のキャストは一体誰になるのか、気になるところ。続報を待ちましょう!
(小林美姫)