ベネトンが尖閣諸島で変なCMを撮影したとネットで騒ぎ 中国人と日本人が一緒に楽しくビーチバレー!!!
尖閣諸島に日本人と中国人の若い男女が上陸し、ビーチバレーを楽しんで、こんな主張をしている。「この島は戦場ではない」「戦争をしているイカれた人たち、こっちに来て一緒に遊ぼうよ」「中国対日本じゃないよ。中国と日本、一緒なんだよ〜」。
イタリアのファッションメーカー・ベネトンが「ユーチューブ」でそんなCMをアップしているとネットで話題になっている。さっそく「何を能天気なCM流しているんだ!」「日本固有の領土を共同管理しろとなぜ呼びかける?」などといった批判の声が挙がった。また、尖閣にイタリア企業が不法上陸したのは許せない、などという声も・・・。
「ここはただの島だよ、戦場じゃない」にネットで???
このCMの冒頭には「2014年2月17日 尖閣諸島」という日本語と英語のクレジットが入っている。そして顔や水着に日の丸と中国国旗をペイントした若い女性たちが現れ、
「ほら、男の子たち早く!私たちと遊びたい?おいでよ!!」
「戦争をしているイカれた人たち、こっちへ来て一緒に遊ぼうよ!」
「ここはただの島だよ、戦場じゃない。中国対日本じゃなくて、中国と日本、一緒なんだよ〜。全然仲悪くなくて、凄い仲がいいよ〜」
などと叫びながらビーチバレーを楽しんでいる。日本人、中国人の男女数人が映っているほか、パンダの着ぐるみと、緑色のベネトンカラーで覆われた竜のような着ぐるみが仲良さげに寄り添ったり、国旗を振ったりしている。全体的に日本人にとっては違和感がありすぎる映像になっているようだ。
このCMはベネトン(UNITED COLORS OF BENETTON)の「UNHATE」(反嫌悪)広告で、毎年「憎まない」をテーマに作られ続けている。ベネトンの広告は例えばエイズの末期患者を起用したり、生まれたばかりの赤ん坊をへその緒をつけたまま登場させたり、処刑を待つ死刑囚を撮影したりと常に物議を醸してきた。また、アメリカのバラク・オバマ大統領と中国の胡錦濤主席など、「日頃から敵対している」各国首脳や宗教指導者たちが熱烈なキスをするポスターを制作し、2012年には「カンヌ国際クリエイティビティフェスティバル プレス部門グランプリ」を受賞したりもしている。そしてなぜか14年は尖閣諸島問題を取り上げたのだ。
このCMを「ユーチューブ」で流し始めたのは14年2月後半からだが、日本では閲覧者が少なく殆ど知られていない存在だった。それがなぜか6月30日頃からネットで大きな騒ぎに発展することになった。
強盗に共同管理しようと言われて誰がそうしようと思うんだ?
この「ユーチューブ」のコメント欄には、尖閣諸島の問題を全く理解しないまま作っている、といった怒りがわき上がっていて、
「 尖閣諸島は日本の領土だ。ベネトンが作ってんのかこの動画」
「あほくさー、どう見ても出てるの支那人だし、強盗にこの家共同管理しましょうって言われて、誰がそうしようって思うん?」
「イタリアの企業か。この問題に全く関係ない他国じゃないですか。友好目的ではなく企業の宣伝にこんなもの作らないでほしい」
などといった意見が書き込まれている。
また、撮影している場所だが、尖閣のどこかの島にも見えなくはない。ネットではこうしたふざけたCMを撮るため違法に尖閣に上陸したのではないか、などとベネトンを批判する書き込みも出ている。
尖閣を管轄する第十一管区海上保安本部にCMの撮影場所は尖閣なのかどうか問い合わせてみたところ、すでにこのCMのことを知っており、
「尖閣とは全く別の場所です」
ということだった。