au、通話定額&データ料金プラン「カケホとデジラ」発表。横並びの通話定額に社長自ら割高感

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KDDI、沖縄セルラーは、国内音声通話定額「電話カケ放題プランと、パケットデータ通信プラン「データ定額」を発表し、それらを組み合わせた新料金「カケホとデジラ」を8月13日より提供します。現在、都内で発表会を開催中。速報でお伝えします。

なお、音声通話定額とパケットデータ通信のセットといえば、NTTドコモが「カケホーダイ&パケあえる」、ソフトバンクが「スマ放題」をすでに発表しています。

 

カケホとデジラは月額2700円の音声通話定額プランと、データ通信プランのセット料金プラン。データ通信料金については2GB/月額3500円〜と、今夏他社が打ち出した料金プランと同じですが、他社が2GB、5GB、10GBで料金ラインアップを用意する中、auは2GB 、3GB、5GB、8GB、10GBといったように細かく刻んでいます。

また、ドコモが家族内でデータ通信量をシェアする方式を採用し、ソフトバンクが通信量を翌月に繰り越せる方式を採用する中、auは家族個々人が契約しているデータ通信量の残りを他の家族に譲れる方式をとっています。

なお、固定通信とセット契約すると割引になる「auスマートバリュー」が適用可能。さらにカケホとデジラより、これまでスマートフォンに限定されていたスマートバリューがフィーチャーフォンでも組めるようになります。つまり、家族のうち誰かがフィーチャーフォンを求めた場合でもスマートフォンの家族と一緒に割引が適用されます。

田中社長登壇。auは「新しいステージに向かっていきたい。auらしさを追求していきたい」。差別化ポイントはネットワーク、端末、サービス、サポート、料金、ウォレット。その中で発表しなかったのが料金としています。

その前にまず背景を説明。auのスマートフォンの浸透率は49%で、すでにイノベーターやアーリーアダプタ層には普及している段階と説明しました。田中社長、これらの層は「スマートフォンを使いこなしている。一方、アーリーマジョリティはまだまだ使いこなせていない。

イノベーター層やアーリーアダプタ層は4〜5GBを使っており、7GBを超えるユーザーもいる中、アーリーマジョリティは2〜5GB、レイトマジョリティは3GB。スマートフォンの普及によって、利用者の使い方が分かれている状況を説明しました。

田中社長「昔のガラケーの時代は段階制(ティアード)型の料金プランでした。今、もう一度ティアード型の時期に来ているのではないか」

他社との比較。KDDIの差別化要素は「お客の利用状況にあったスーパーお得な料金を提供したい」と田中社長。5GB以上の料金はより安い料金を提案するとしています。

規定のデータ量を超えた場合はリアルタイムでデータ購入できます。チャージ料金は毎月のauの簡単決済に計上されます。

データ通信量は家族で分け合うのではなく、「ゆるやかな自由な家族形態」でコンセプトは「データギフト」。

他社の家族シェアはいろいろと課題があるとし、要するにデータ利用がそれぞれ違うため、パケット通信量を均等割りできないと指摘。田中社長「トータルの10GBというアッパーリミットがあると,誰かが使ったことでみんな遅くなってしまう。でもそのデータのチャージを誰が買うのか? お父さんなのか、それは非現実的ではないか。『データ自由ライフ』を提案する」

要するに、auの料金プランは、家族間で誰かの余ったパケット通信量を家族間でプレゼントできる形だそうです。

「カケホとデジラ」は割引サービス「スマートバリュー」が適用可能。長期契約者向けには3カ月毎にデータ通信量をギフトとして提供。

au WALLET は250万契約を突破。

続いてフィーチャーフォンの料金。ただしこれは他社横並びです。その代わり、フィーチャーフォンでもスマートバリューが適用できるようになります。これまではスマートフォンだけでした。

提供開始は8月13日から。データギフトとデータシェア(個人で複数台を所有しパケットをシェアする場合)は、12月1日。

質疑応答。

Q:前回の発表会で価格競争ではなく価値競争をすると話していたが。
A:料金ですから、値上げになったらまずいなと。他社とは違ったやりたいと思っています。そのポイントはデータギフトという構造です。シェア型にするのかギフト型にするのかという議論があるが、より個人の考え。一人暮らしの家族でも個人の自由のデータライフにあった形があると思ってデータギフト型を採用しました。とはいえ、たくさん使っている人にあまり高い料金でもなぁと思って、たくさん使っている人がお得になるようにしました。アーリーアダプタ層はかなりの部分が7GB以上のところに入っている状況。価格競争というより価値提案だと思っている。

Q:業績に与える影響。
A:織り込み済み。

Q:利用者の何割ぐらいの人や安くなると考えるのか。
A:微妙な質問で、どうなんでしょうね? 我々としてはデータライフに合った形にしたのでかなりの人が安くなるんじゃないかと思っています。

Q:なぜこの時期なのか?
A:もう少しゆっくりしようかなと思っていたのだが、営業現場から早く出せと言われたので前倒ししたのが本音です。そのため、データギフトが後に(12月1日)なっています。その間、キャンペーンなどを展開します。

Q:従来プランがどうなるのか? 完全に切り替わるのか? 基本料金だけで維持しているユーザーはどうなるのか?
A:LTEのプランはいずれ以降したいと思っているが、既存のユーザーはそのままでいいはず。あれ、どこかにQ&Aがあったんだけど忘れちゃったなぁ、後で回答します。

Q:通話定額2700円、あまり通話しない人からすれば高いのではないか? VoIPも普及しているが。
A:高い気がしないでもないですw 今、電話しない人でも使い放題になると通話が4割増えるという調査もある。ドコモが言ったようなキャリアの音声というのが

Q:カケホとデジラの由来。
A:カケホとMozilla。違う、デジラだw (Mozillaについて)何回か後の発表会について言っちゃいましたがw

Q:新プランを通話定額だけ?
A:はい、通話定額にすることでこれ以上下がらなくなります。しばらく既存のプランも選べるようにするので、大きな影響はないのではないか?

Q:MVNOへの対抗策。もっと細かく区切ってもよかったのではないか?
A:あまり細かくするとなんだかわけわからんくなるかなと。あまりたくさんになるとお悩みになるかなと。

Q:他社と違うものという説明だったが、やっぱり同じ土俵の上でやっているような印象。全く違う土俵を作る考えはなかったのか?
A:通信事業者の料金スキームはかなり理論的に開発が進んでいて、お客さんは複雑になるとフラットが欲しくなり、フラットにシフトすると今度はもっとティアード型にしたいというのを長い間繰り返しています。3社ともティアードになるのは王道だと思う。

Q:データギフトの考え方がよくわからない。もう少し説明を
A:家族をどうとらえるか? ドコモのように家族でシェアード型、auはギフト型にした。ソフトバンクは繰り越しを選びました。それぞれがティアード型の料金プランに入り、家族それぞれの料金プランで余ったパケット通信分をたとえば子どもにあげよう、とできるもの。孫にギフトとしてあげるといいよね、とできる。シェアード型は家族を定義して、家族でどれだけ使うのかを定義する必要があり、家族密着度が高いところでは合うと思います。子どもの自主性が強くなった時、ギフト型の方がマッチすると思っています。

Q:法人向けはどうするのか? 通話定額は法人に響くと思うが。
A:当然、音声通話定額になります。データについてはそれぞれコンシューマー向けとは別のプランをやりたいと思っています。

Q:データギフトがなぜ12月1日。前倒ししたという話だが、それはバックエンドのシステムが間に合わなかったのか?
A:はっきり申し上げると、いろいろなイベントが待っている。キャンペーンも合わせて提案したい。

Q:VoLTEを導入した際に料金プランはどうなるのか?
A:基本的にはあまり変わらないと理解していただいていいと思います。