ミラン下部組織のフィリッポ・インザーギ監督が31日、再び首脳陣との会議に臨んだ。一週間で2度目の会議となれば、大きなことだ。ミランが急いで来季に向けた計画を立てているのは確かだろう。ただし、インザーギ監督のトップチーム監督就任はまだ正式発表されていない。

状況はデリケートだ。クラレンス・セードルフ監督の契約は非常に重い。あと2年で税込1000万ユーロ(約13億9000万円)という支払い額になる。

契約解消に向けて、弁護士のレアンドロ・カンタメッサ氏とセードルフ監督の代理人であるデボラ・マルティン氏はコンタクトを取ったが、良い結果にはつながらなかった。両者の関係は緊張したままで、新監督について正式発表するまでは時間が必要になるかもしれない。

一方で、インザーギ監督にはすでに、引き留めたい選手について、明確な考えがある。イタリア人の主力たち(クリスティアン・アッビアーティ、リッカルド・モントリーヴォ、ジャンパオロ・パッツィーニ、アンドレア・ポーリ、マッティア・デ・シリオ、イニャツィオ・アバーテ、ステファン・エル・シャーラウィ)に、カカーと本田圭佑だ。

シルヴィオ・ベルルスコーニ名誉会長が好まないマリオ・バロテッリについては、良いオファーが届ければ犠牲となるかもしれない。ボタフォゴが関心を寄せるロビーニョは、移籍リストに載っている。ウルビー・エマヌエルソンとマイケル・エッシャンは、あまりにセードルフ監督との絆が強い。

残る選手と移籍する選手を決めたら、ミランは補強について話し始めるだろう。クレイジーな投資をするつもりはないため、収支への注意を払った上での補強となる。

なお、アドリアーノ・ガッリアーニ代表取締役は先日まで、ミランに強い指揮官を呼ぼうと試みていた。ウナイ・エメリ監督が候補だったのは知られている。だが、ガッリアーニ代表取締役は水面下でさらなるビッグネームに打診していたのだ。

ユヴェントスのアントニオ・コンテ監督ともコンタクトを取ったが、同監督はユーヴェとの契約を全うすることに同意した。さらに、ガッリアーニ代表取締役はチャンピオンズリーグ決勝でリスボンへ向かった際に、アトレティコ・マドリー躍進の立役者であるディエゴ・シメオネ監督を招へいする可能性も打診していたのだ。だが、シメオネ監督はミランの招待を断り、ミランもそれを受け入れた。