『AKB48総選挙公式ガイドブック2014』(FRIDAY編集部)などムックも多く出版され、注目されている選抜総選挙。今年はどんなドラマが生まれるのか。ちなみに私の推しは松村香織(速報9位)、須田亜香里(速報18位)、生駒里奈(速報56位)、岩田華怜(速報圏外)です。

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AKB48の第6回選抜総選挙の投票が5月20日に始まった。ファンの票が16人の選抜を決める、メンバーたちの1年間を象徴する超重要なイベント。
去年の選抜だった大島優子・篠田麻里子・板野友美が卒業したため、少なくとも3つ椅子が空いている。21日の午後8時からは、ニコニコ生放送で速報が発表された。16位までを紹介する。

01位 37,582 指原莉乃(HKT)
02位 25,283 渡辺麻友(AKB)
03位 23,012 松井珠理奈(SKE)
04位 17,266 柏木由紀(AKB)
05位 15,514 島崎遥香(AKB)
06位 14,897 松井玲奈(SKE)
07位 14,798 山本彩(NMB)
08位 12,340 柴田阿弥(SKE)
09位 12,190 松村香織(SKE)
10位 *9,879 兒玉遥(HKT)
11位 *9,562 森保まどか(HKT)
12位 *9,505 横山由依(AKB)
13位 *9,005 高橋みなみ(AKB)
14位 *8,755 二村春香(SKE)
15位 *8,584 北原里英(AKB)
16位 *8,273 宮澤佐江(SNH・SKE)

もちろん、あくまでも投票開始1日の結果だ。ただし、この速報結果はかなり重い意味を持つ。
ここ二年ほど、選抜総選挙は速報の重要性が上がってきている。48グループはかなりの大所帯。頑張っている・人気があるのに埋もれているメンバーはたくさんいる。そういうメンバーのファンが狙うのが「速報ランクイン」だ。

総選挙のポイントは「枠が決まっていること」。300人以上メンバーがいて、順位が発表されるのは80位まで。それより下の票はいわば「死に票」になってしまう(もちろん票数はメンバーには伝えられるので、応援の気持ちの表れにはなる)。
そうなると浮動票が生まれる。箱推し(グループやチーム全体を応援しているファン)やDD(誰でも大好き)の票が、速報にランクインしているメンバーに集まってくるのだ。「1推しではないけど、応援してあげたい」「彼女をランクインさせてあげたい」という気持ちで票を投じるファンもいる。
2012年の中西優香のランクイン(速報63位→最終63位)は、まさにその一票一票が集まった結果だった。

速報には「名前を売る」効果もある。
数多くある48グループのイベントの中でも、選抜総選挙への関心は高い。意外なメンバーがランクインすれば、それだけで話題になる。
去年、速報ランクイン作戦がうまく決まったのが柴田阿弥。劇場での評価も高く、頑張りを見せていたが、SKEで48の選抜に選ばれたことがなく、一般層の知名度がかなり低かった。そんな彼女が8位にランクイン。各メディアで取り上げられ、「シンデレラ」とも称された。柴田は最終で17位、惜しくも選抜は逃したが、アンダーガールズのセンターになれた。もし速報で高順位にランクインしていなかったら、ここまでの票を得ることはできなかっただろう。

速報の結果で最終順位を少しでも上げるため、2ちゃんねるやファンコミュニティでは、選挙対策が激しく討論されている。特に、一般知名度があまりないメンバーのファンの速報へ向ける情熱はすさまじい。

今年の選抜総選挙の速報シンデレラは、二村春香。SKEの五期生で、これまで選抜に入ったことはない。
二村の14位ランクインは「メンバーをよく知る熱狂的なファンでさえも予想しなかった上位進出。サッカーW杯の代表に選ばれた大久保以上の、ビッグサプライズだ」(スポーツ報知5月22日)と報じられた。Yahoo!急上昇ワードでは2位に(ちなみに1位は柴田、3位は9位ランクインの松村香織)。速報の効果は絶大だ。

もちろん、まだまだ結果はわからない。
速報で16位に入らなかったが、小嶋陽菜(17位)、須田亜香里(18位)や宮脇咲良(19位)はこれから確実に票数を伸ばしてくる。そもそもこの辺りの票数は僅差だ。どうとでもひっくり返る。速報にランクインしなかったメンバーのファンが焦って、大きく票を伸ばすこともある。
48グループの選抜総選挙は、1位の結果が一番大きく報道される。今年は「指原莉乃を誰が倒せるのか」が一番注目されるポイントだろう。けれど、1位争いとは違うところにも、選抜総選挙の楽しみはある。6月6日の午後3時まで受け付けられる投票。速報から最終結果へのドラマは、その一票一票で変わっていく。
(青柳美帆子)