先発・小林(横浜翠嵐)

横浜翠嵐が5回コールド!! 窮地からの県大会出場!

 0勝2敗の横浜翠嵐と1勝1敗の霧が丘の対決。このブロックのここまでの戦績をまとめると、

慶應義塾 3勝0敗 勝ち点9 得失点差40金沢総合 1勝2敗 勝ち点3 得失点差−16霧が丘  1勝1敗 勝ち点3 得失点差−3横浜翠嵐 0勝2敗 勝ち点0 得失点差−21

 この試合、霧が丘が勝てば県大会出場が決定。横浜翠嵐は2敗で、県大会出場は難しい状況、出場する方法としては「霧が丘に10点差以上で勝利する」しかなかった。

 しかし、その難しい状況から横浜翠嵐は奇跡を起こした。試合は、1回表一死二、三塁から4番近藤 智の内野ゴロ、5番遠藤のライト線二塁打で3点を先制。なおも一死満塁から7番四宮の2点適時打で4対0とする。

 さらに3回表にも敵失で1点を追加。4回表にも一死一、三塁から3番高橋の適時2点二塁打、二死二、三塁から6番中野の左中間を破る二塁打で、二者生還。この回は計4点を入れて、4回まで9対0とリードする。5回コールドの可能性も出てきた5回表。横浜翠嵐は攻撃の手を緩めることなく、2番近藤光の2点適時打、5番遠藤の適時打で3点を入れて、12対0とした。

 

2番手の児玉(霧が丘)

 投げては先発の小林 大雅(新2年)が好投。165センチと小柄ながら、なかなかパワフルで、鋭い腕の振りから繰り出すキレのある速球は常時125キロ前後は計測していそうで、両サイドへコントロール良く投げられる実戦派左腕。小林が5回完封でコールド勝ちを決めた。

  その結果、霧が丘、横浜翠嵐、金沢総合が1勝2敗で並び、残りは得失点差で争うことになり、12得点無失点の横浜翠嵐の得失点差が−9、12失点の霧が丘が−15となり、得失点差のマイナス分が一番少ない横浜翠嵐が2位で県大会出場を果たした。

 霧が丘の先発・近藤、児玉も悪い投手ではなかった。2人とも長身から勢いある直球を投げ込んでいて、簡単に打ち崩せる投手ではない。両チームともロースコアの試合展開を予想していたはず。それだけに、この日の横浜翠嵐の集中力が素晴らしかったといえるだろう。この試合でみせた集中力を県大会でも発揮してほしい。

(文=河嶋 宗一)