鹿玉龍、古豪対決を制す

 鹿児島玉龍と鹿児島商。 どちらも鹿児島市立校で甲子園出場経験があり、オールドファンにはお馴染みの古豪だ。

 互いの専用グラウンドも鹿児島商の真下に鹿児島玉龍のグラウンドがある。 ヒット数はどちらも11本と実力は伯仲し、互いの意地がぶつかりあった。

  先手を取ったのは鹿児島玉龍。 一死二、三塁から4番・遠藤伊知郎(2年)のレフトオーバー二塁打で2点を先制し、中盤は鹿児島商が一気に盛り返した。 4回無死満塁で6番・樗木勇利(3年)の犠飛と7番・永吉誠也(2年)がスクイズを決めて同点に追いつくと、5回には5番・岩切祐太(3年)のレフトオーバー三塁打に、樗木のレフト前と連続タイムリーで勝ち越しに成功した。

 鹿児島玉龍は7回に相手のエラーで1点差とし、9回二死三塁で9番・増田晃貴(3年)がレフト前タイムリーを放ち、土壇場で同点に追いついた。

  延長に突入してからは鹿児島玉龍が主導権を握り、10、11回とチャンスを作りながら相手の好守に阻まれていたが、12回に5回からリリーフで粘りの好投で相手打線に得点を許さなかった7番・大山弘聖(3年)が決勝タイムリーを放ち、3時間35分の死闘にケリをつけた。

(文=政 純一郎)