何の涙だろう、これは……? 個人的に貫かれた一枚です。

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「男は女の涙に弱い」と言われているが、一方で「涙は女の武器」という言葉もある。男としては、意図的な涙に対し「そうはいくか」みたいな思いもあるのだけど、いざとなったら全然ダメ。あの一滴を見ただけで、ヘナっとなる。困ったり、駆け寄りたくなったり、慌てふためいたり、とにかく強気でいけなくなる。端的に言うと、嫌いじゃないのです。

というわけで、そんな魅惑の「泣き顔」を集めた写真集が発売されました。その名も『泣き美女図鑑』(税抜き1800円)を、私、ここ数日、ハッキリ言って、寝る前に必ず読み返しています。至福の一冊!

ちなみにこの本を監修しているのは、もはやおなじみ「涙活」プロデューサーである寺井広樹氏。
「『涙は女の武器』と言われていますが、涙活を続けてきて、女性の泣き顔には何か訴えかける大きなパワーがあると感じました。涙を流しクシャクシャになった女性の泣き顔は美しいですし、だからこそ『泣き萌え』という新ジャンルに可能性を感じ、この写真集を製作いたしました」(寺井氏)

というわけで、同書にはあらゆる女性のあらゆる泣き顔が、あらゆるシチュエーションで収録されています。
「登場している女性は、ほとんどがアイドルとして活躍されている方々です。豊かなバストをお持ちの方に多数ご登場いただいてますが、泣き顔にこだわりたかったので、あえて肌の露出をなくしました。あくまで『泣き顔』にこだわったフェチ写真集です」(寺井氏)

彼女らが泣き顔を見せているのは、スクランブル交差点、オフィス、玄関、バス、トイレ、観覧車、ツーリングといったさまざまな日常のシーンにおいて。……これ、想像させません? 「2人(読者と女性)の間にあるドラマによって、彼女の瞳から1粒の落涙が」みたいな。妄想が止まらないんですけど。
写真集では、あえて状況の説明をしておりません。読者の方々に、なぜ泣いているのか想像してもらいたいからです。ひとくちに『涙』といっても、うれし泣き、怒りの涙、悲しみの涙、攻撃の涙などさまざまな種類があります。背景のストーリーをいろいろと想像していただくのも、楽しみ方の一つだと思います」(寺井氏)

ちなみに、寺井さんがオススメするのは“何泣き”でしょう?
「う〜ん、タレントの中村優さん(『王様のブランチ』リポーターなどで活躍)が魅せた『懐かし泣き』ですかね」(寺井氏)
過去の思い出がふとよみがえり、懐かしい気持ちに浸ってむせび泣くのが「懐かし泣き」。その前知識を踏まえて掲載ページを見返してみると……、切ない! が、堪らないな……。

ところで、ここで声を大にして伝えたいことがあります。彼女たち、目薬を使ってません。全員、ガチ泣き! 擬似じゃないみたいなんです。
「涙活イベントを一年続けてきて、これまで2千人を超える人たちの泣き顔を見てきました。これほど多く接していると、ウソ泣きとガチ泣きを区別できるようになります。どうしても『ガチ泣き』にこだわりたかったんです。ガチ泣きすると鼻が赤くなったり、鼻水が垂れて頭痛がしたり、明らかに違いがあるんです。モデルさんによってはなかなか泣けず、涙が出るのを8時間待った撮影もありました。午前中から撮影を始めたのに、涙を待っていたらすっかり夜になっていたことも……(笑)」(寺井氏)
8時間撮影の日は、「悔し泣き」を撮るつもりでスタートしたそう。しかし、出ない。なかなか出ない。……出た。やっと出た! ホッとしたのか、その時彼女は「うれし泣き」の表情を見せたそうです。いや、そのエピソード全てが愛らしいですよ!

そんな意義深い写真集が誕生したのに、これだけに留まらない。寺井さん、まだ行く。今度は、男性版“泣き顔写真集”の出版を視野に入れているそうなんです。
「涙活では、とにかく泣く男性がモテます。一昔前は『泣くな、男だろう』という教育を受けてきましたが、今は泣く男性に『優しい』、『かわいい』という印象を持つ女性が増えています。涙活で知り合った男女が、実際にカップルになったこともあります。ということは、男泣きにキュンとくる女性も多いのではないでしょうか」(寺井氏)
泣く男性(イケメン)のことを、寺井氏は「イケメソ男子」と名付けている。文字通り「イケメンでめそめそ泣く男子」収録の写真集は、今夏発売が予定されているとのこと。

それまでは、この『泣き美女図鑑』を楽しみましょうよ。何しろ「ミスヤングマガジン」に輝いた女性も登場しているそうで、その手のファンも見逃せない一冊。これまでになかった一面を、この写真集で垣間見ることができるわけです。

ちなみに私が一番好きなのは、車の助手席に座っている女性が泣いている一枚。これ、きっと男女の別離を描いているような気がしてなりません。うつむきながら見せる表情は、何とも言えず切なくさせま……、これ以上は言えないな。
皆さん、買って読んでください。
(寺西ジャジューカ)