日本文理vs新潟明訓 決勝にふさわしい逆転劇!
飯塚(日本文理)
決勝にふさわしい逆転劇!
新潟県の高校野球界をリードしてきた私立2強による決勝。祝日ということもあって、多くの高校野球ファンが球場に詰めかけ、その期待に応える熱戦を繰り広げた。
日本文理・飯塚(2年)、新潟明訓・村山(2年)と、前チームからエースとしてチームを支えてきた両投手による投げ合いで幕を開けた。ランナーを出しながら、要所を締める飯塚に対し、村山はランナーを出さず、球数を抑えるピッチング。スコアボードに0が並ぶ。
試合が動いたのは6回表、日本文理は1番・竹石(2年)、2番・黒臺(2年)、3番・飯塚の3連打で1点を先制する。だが7回裏、新潟明訓も反撃開始。二死から失策でランナーを出すと3番・小池(2年)がこの日2本目となる三塁打を放ち、同点。続く勝海(1年)の打席で飯塚がワイルドピッチ。新潟明訓が逆転に成功する。
このまま逃げ切りたい新潟明訓だったが、8回表に日本文理打線が襲い掛かる。二死からヒットと死球で満塁のチャンスを作ると、この試合ここまで当たりのなかった5番・星(1年)がライト線へ走者一掃の二塁打を放ち、3点を挙げて再逆転。4対2とリードを2点に広げる。日本文理・飯塚は、直球を見せ球に、スライダー、フォークをうまく使うピッチング。9回に、1点を失うものの、176球で完投。4対3で日本文理が勝利した。ピックアッププレーヤー : 日本文理 飯塚 悟史(2年・投手兼一塁手)
そこにはエースと呼ばれながら、安定感のないピッチングを披露していた姿はなかった。夏からの腕を少し下げ、スリークオーター気味のフォームにモデルチェンジしたことによって、スライダーの威力が増し、特に右打者をキリキリ舞いさせた。県大会1回戦の頃はまだ、しっくりいっていないのかと思われる場面もあったが、2週間弱の大会期間で見事に修正。エースとして申し分ない働きをした。打線でもクリーンアップを任される主軸だけに、彼の成長なくして日本文理の躍進はない。この冬〜春にかけ、さらなる成長を期待したいところだ。
(文=編集部)