ドラゴンズクラウン(PlayStation3/PS Vita)アトラス
PS3とVitaで同時発売された、ベルトスクロール型アクションゲーム。「ゲーム史上、もっとも美しい2Dアクションゲーム」と言われた美麗なグラフィックをもつ、やりごたえのあるアクションゲームです

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7月25日に発売された「ドラゴンズクラウン」が熱い! 「ゲーム史上、最も美しい2Dアクションゲーム」と呼ばれているのも納得のグラフィック。そして、爽快なアクションにやりごたえのあるシステム。どこをとっても面白いのです。

ただ、欠点が無いわけではありません。ゲーム中のチューリアルがあるのですが、そこでは説明されていない部分があるのも確か。なので、ちょっとその部分の解説をしていきたいと思います。

●どんなゲーム?
まずは簡単にどんなゲームか説明していきましょう。ベルトスクロールアクションと呼ばれるゲームで、ゲームの舞台がまるで大きなベルトコンベアーのようなもので、プレイヤーは左から右へと進んでいきます。一定の距離を進むごとにスクロールが止まり、敵が登場します。敵を倒したり条件を満たすと再び進めるようになり、最終的にボスを倒すとステージをクリアするという形式です。1980年代後半に登場した後は、アーケードゲームで一代ジャンルを築きました。

ドラゴンズクラウンでは剣と魔法の世界が舞台となっています。プレイヤーとして選べるのはファイター、アマゾン、エルフ、ドワーフ、ウイザード、ソーサレスの6人。それぞれ色々なスキルや魔法を使うことができ、敵を倒したり財宝を獲得することで経験を積み、レベルアップしていきます。

面白いのは、冒険をしていると他の冒険者の骨を見つけることができる点です。この骨を持ち帰り、寺院で復活させると今度は味方として冒険に3人までつれていくことができるようになっています。1人で遊んでいても、これらの冒険者を使えば最大4人で迷宮を攻略することができるのですね。

●PS3版とPS Vita版の違い
ドラゴンズクラウンはPlayStation3版(以下PS3版)とPS Vita版(以下Vita版)が同時に発売されています。

ゲームシステムの基本的なところは全部一緒です。シナリオは同じですし、操作のボタン割り当て(○□×△ボタン)も同じ。画面は同じ60fpsで動きますし、セーブデータも共有できます。

違う部分は操作の一部と考えるといいでしょう。画面の中の宝箱を開けたり、迷宮のギミックを動かしたりするときに、PS3版だと右アナログスティックを使って指定します。Vita版ですと、これが画面をタッチするだけです。ちょっとの違いではあるのですが、敵に囲まれて忙しい操作をしなければならない時なんかにはVita版の方が快適にプレイすることができます。

また、ネットワークを通じて友人や他の人と一緒に遊ぶことができるのですが、PS3版はPS3版とだけ、Vita版はVita版の人としか一緒に遊ぶことはできません。Vita版はインターネット通信だけではなく、直接その場に持ち寄るアドホック通信でも遊ぶことができます。PS3版は、自分の育てたキャラクターを誰かの家に持ち寄って遊ぶということができないのですね。ここは注意したいところです。

ちなみにPS3版はHDインストールに対応しています。従って、読み込みのストレスはほとんどありません。

大画面で遊ぶことを優先したいのならPS3版を、タッチを使って快適に遊びたかったり移動中に遊びたいのならVita版がいいでしょうか。また、周囲の友達がPS3版で遊んでいるのかVita版で遊んでいるのかで決めるのもいいかもしれません。

●わかりにくいネットワーク周り

まず、わかりにくくは無いのですが、PS3版とVita版のセーブデータの共有について説明しましょう。タイトル画面のメニューに「Upload SaveData」「Download SaveData」という項目があります。「Upload SaveData」を選ぶと、セーブデータをPlayStationNetworkのサーバーにアップロードし、「Download SaveData」を選ぶと同じサーバーからダウンロードします。

気をつけなければならないのはPS3もVitaも同じPSN IDでログインしていなければならないことでしょうか。アップロードもダウンロードも通信環境によりますが数秒で終わるため、データの共有は簡単に行えます。

わかりにくいのは、ネットワークプレイです。まず、オンラインで遊べるようになるにはシナリオをある程度進めて、「馬屋」が使えるようになる必要があります。

「馬屋」に入ったら、STARTボタンを押してメニューを出します。すると「オンライン起動」をするかどうかをメニューで選択できます。Vita版ではここで「アドホック起動」を選べます。
これは「ゲート」でもできます。

オンラインでは、さらにメニューで「ランダム参加」と「フレンド参加」を選ぶことができます。ランダム参加を選んだ場合、オンラインになっている誰かのところに合流し、遊ぶことができます。フレンド参加を選ぶと、今現在オンラインになっているフレンドの一覧が表示されます。そこで、合流したい人を選ぶと、その人のところに行くというわけです。

複数人数で遊びたい場合は、事前に誰のところに集まるかを決めておきましょう。集合場所になった人が、どの迷宮に行くかを選ぶことになります。

ここで注意したいのは、友達だけで遊びたいのか、それともランダムで他の人が入ってきてもいいかということでしょうか。プレイヤーが4人未満の場合は、骨から復活させた冒険者を連れて行くことができるのですが、ここにランダムで他の人が途中参加する可能性があります。

この設定を変更するのは「酒場/宿屋」である「竜の天国亭」になります。ここで冒険者を選ぶときに、各スロットの「合流可能」設定を「合流禁止」にすると、そのスロットには他の人がこないようになります。初期状態では「合流可能」になっていますので、気がついたら他の人が勝手に入っている! ということになってしまいがちなので注意しましょう。

まとめると

・PS3とVitaでのセーブデータの共有はとても簡単
・オンライン起動から他の人のところの参加は全て「馬屋」「ゲート」で行う
・フレンドと遊ぶ場合は、事前に誰のところに集まるか決めておかなければならない
・他の人を合流禁止にするためにはあらかじめ「竜の天国亭」で設定をしなければならない

ということです。特に、ネットワークに接続する前に「合流禁止」にすることは忘れがちなので注意しましょう。

最後に、ゲームをやっていても案外気づかない連戦時のちょっとしたアドバイスを。一度使用したスキルは街まで戻らないと回復しませんが、バッグを変更すると同じスキルでも初期状態となってフルに使えます。連戦をする時には(連戦すればするほどもらえるアイテムが良くなります)複数のバッグを用意して、それぞれにスキルと装備品をセットし、切り替えて使うといいでしょう。
(杉村 啓)