日経平均の日足チャート(6カ月)。緑が5日、赤が25日、青が75日の移動平均線(出所:株マップ)

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 活況相場が続きます。東証1部の売買代金は12日まで7日連続で3兆円を上回りました。7日連続は、2007年7〜8月の13日連続以来の長さです。また、8日〜12日までの日経平均の週間の上げ幅は651.50円と、3月4〜8日の週の677.24円高に次ぐ、今年2番目の大きさでした。

 このボリューム増加を伴った日本株上昇相場の牽引役は海外勢です。4月第1週(4月1日〜5日)の株式投資部門別売買動向では、海外勢の買い越しは2週連続で7147億円を買い越しました。昨年11月半ば以降、海外勢の買越額は累計で6兆5000億円超に達しました。一方で、個人と金融機関の売越額は累計で6兆3000億円超となっており、国内勢の売りを海外勢が吸収しているのです。

 特に足元では国内勢は株式売却をガンガン行っています。4月第1週の個人は2週連続で売り越しましたが、売越額は6518億円と2006年4月以来、7年ぶりの規模に膨らみました。また、金融機関は、2221億円の売り越しです。売り越しは21週連続です。このように、株式相場の上昇を受けて国内勢は日本株の売却をガンガン進めているのです。

海外勢が売り越したら上昇トレンドは終わり

 このような、「売国奴」の国内勢と、「Buy国奴」の海外勢という需給の構図は当分続くことでしょう。そして、今後、海外勢の買いが細るか、売り越しに転じるまでは、日本株の堅調さは維持されるとみています。また、逆張り投資を好む、個人投資家が「辛抱たまらなくなって」大幅な買い越しに転じるタイミングも、目先天井になるサインかもしれません。

 とにもかくにも、株式投資の初級者は、海外勢の売買動向を参考にして、彼らが買えば同様に買い、逆に、売り越しに転じたら売却現金化をするべきです。肉食系の海外勢はトレンドを作ります。しかし、草食系の国内勢、特に、個人は逆張り主体で、トレンドに向かいます。

 「トレンド」が発生したら、そのトレンドに長く乗れば乗るほど儲かるのです。多くの個人は、「安くなったら買おう」としますが、もし、あなたが投資で成り上がりたいのなら、上昇トレンドが発生しているとう前提なら、「高くなったから買おう」と、多くの個人とは逆の発想をしなくてはなりません。

 言い換えれば、値動きの良好な、強い銘柄だけを好むというスタンスを維持するべきです。「買い難い相場は上がる」のです。「今日の高値は明日の安値」という割り切りで、対応したほうが、よい結果を生む。今の相場はそんな感じです。

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