人気の中古デジカメがたくさん並ぶ(マップカメラ内)

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春は新社会人だけでなくデジカメの新モデルもたくさん店頭に溢れるシーズンだが、今回は新製品から目を転じて中古市場のデジカメに着目してみた。中古といっても新品に近いような良質な商品もあれば、かなり使い込まれたカメラまでさまざま。そこで、どんなコンディションの中古を選べば間違いないか、中古カメラを店頭やインターネット上で販売しているマップカメラさんに中古選びのポイントを聞いてみた。

中古カメラの店頭品の表示で目に付くのは価格とともに、コンディションのランク。新品同様とか並品とか、店によってランク付けに微妙な違いはあるが、中古選びにはとても大切な指標だ。ちなみに同店では以下のようなコンディション表示となっている。
・新同品――ほとんど使用されていないきれいな中古品
・美品――多少の使用があるものの、外観のきれいな中古品
・良品――通常使用されている程度良好な中古品
・並品――外観がきれいではないものの、使用上問題ないお買い得な中古品
・難有品――一部不具合箇所や機能的制限がある訳有り中古品
・ジャンク――壊れていて使用できないものや、動作確認ができない中古品

当然ながら、価格は新同品が一番高く、下に行くにつれて安くなる。だが、価格の安さだけで選べばいいというものではないのが中古品の難しさだ。
「並品以上であればどなたが購入しても問題なく使用できますが、難有品以下の商品はデジカメをよく理解されているユーザー向きです」とのこと。一部不具合を承知で使いこなせるメカニックに強いユーザーが挑戦するのが難有品以下の商品なわけだ。中古パソコンのジャンク品をあえて使用するユーザーに似ているかも。

他方、コンディション以外で選ぶうえでのポイントとして、「年代」もある。
「数年前くらいに発売されたモデルならほとんど問題ないですが、5年以上経過したものはちょっと使いづらいことがあるかも知れません」
つまり、あまり古過ぎると基本性能や動作スピード、各種ソフトウェアとの互換性などの点で、使いづらさがあるというのだ。確かに、古過ぎるデジカメは画素数が低かったり、起動や撮影画像の画面表示が遅かったりなど、今どきのデジカメに比べて不満足なところがあるのは否めない。

結論として、一般ユーザーが中古デジカメを選ぶ上でのポイントを2つ挙げる。
・コンディションは美品、良品以上ランクを選ぶこと。
・新製品が出た直後のタイミングを狙って一つ前のカタ落ちを選ぶこと。
一番目のポイントの理由は、新製品が販売されて1週間以内に中古として店頭に並ぶものもあったり、使用頻度が少なく新品を開封して一度くらいしか利用になった形跡がないなどが挙げられる。

二番目のポイントの理由は、現行モデル並の性能を持ったデジカメが格安で手に入りやすいから。
「たとえば、『NEX-7』(ソニー)という新製品がありますが、新品では10万円前後、それが中古では今8万円くらい、さらに、一つ前のモデルの『NEX-5N』はなんと4、5万円です」
なるほど、これはいい話を聞いた気がする。一つ前のモデルといえばぜんぜん問題なく使える現行モデル。それが最新モデルのほぼ半値とは安い。一般的に、このように新製品が出た直後は前モデルの価格が大幅に下落する傾向が強いのだ。

中古デジカメは銀塩カメラに比べて、あまり使い込まれていない商品が比較的多いという。なので、そのぶん良質なお買い物ができる可能性も高いというわけ。

春モデルの季節、お買い得品を探すなら、中古市場も大いに有望である。
(羽石竜示)