2012年度のセンター試験は、様々な実施会場でトラブルが起きたため、先日、検証委員会が立ちあげられ、検証報告書が発表されました。
報告書から、トラブル防止策と、「教育とマーケティング」について、私見を。

例年以上にセンター試験でトラブルがあったことを受け、「平成24年度大学入試センター試験の実施に関する検証委員会」が立ちあがり、4月3日、「平成24年度大学入試センター試験の実施に関する検証報告書」が公表されました。
報告書はかなり分量がありますので、多くの人はメディアの記事を読んで推測するわけですが、大手新聞社の記事やタイトルは次のような感じでした。

・センター試験「冊子は1冊に」 問題配布漏れで検証委(朝日新聞)

・センター試験、やる気のない大学・教員がミス(読売新聞)

・監督マニュアルやさしく 混乱防止、問題は合冊 センター試験検証委(産経新聞)


…これらの見出しになんとも言えない違和感を感じましたので、こういうときは一次情報。
「平成24年度大学入試センター試験の実施に関する検証報告書」を全部見てみることにしました。
僕が要約すると、次のような感じになります。
※番号は、検証報告書の各章に対応しています。


1.検証の目的

「本検証委員会は、これらの再発防止を念頭に置き、受験者が信頼して受験できる大学入試センター試験の実施をめざし、今回のトラブルの検証を行う。」とのこと。


2.検証の方法

関係資料の整理とアンケート調査による。


3.平成24年度大学入試センター試験の変更点とトラブル

「受験方法の変更」は、地歴・公民と理科が、「130分という時間内に2科目選択する」という形に変わったことと、(地歴・公民と理科の)受験科目を事前に登録する制度に変わったこと。
「受験方法の変更」は、地歴・公民と理科が1科目受験者と2科目受験者の教室を分けざるを得なかったことと、地歴・公民の問題冊子を分冊にしたこと。

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