番組では、逮捕直後にほほ笑んだ阿部定の写真を紹介

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 ミリオン出版『実話ナックルズ』発行人の久田将義氏は2011年11月8日、同誌とニコニコ生放送のコラボ番組『ニコ生ナックルズ』に出演。「テレビでは放送不可!?世界の猟奇・大量殺人鬼大全」というテーマで、過激かつ不道徳すぎる内容のためテレビ等の大手メディアで取り上げられることのない「殺人鬼」について語った。

 秋葉原無差別殺傷事件の加藤智大をはじめ、宅間守、宮崎勤、梅川昭美、勝田清孝などさまざまな殺人事件と社会の背景について語られる中で、戦前の日本の大量殺人犯として津山三十人殺しの都井睦雄について語られる。そして猟奇殺人者の例として阿部定が挙げられ、まず阿部定事件が猟奇か否かということについて議論がなされた。

 ゲストのフリーライター藤木TDC氏は、

阿部定は、男根を切ったところまではみんな『気持ちはわかる』と言うと思うんですよ。阿部定って女性に人気があって、殺人行為を肯定しているわけではないですけれど、犯行に至る動機には共感するところがあるということで。(殺した男の)太ももに「定・吉二人キリ」と包丁で書いたり、愛情が過熱していった結果の殺人じゃないかと思わせるところが人気のある要素だと思う」

と分析した。

 阿部定については、逮捕されたときににっこり笑っていた有名な写真があり、そして釈放された後に本人が石井輝男監督の映画に出演したこともあった。藤木氏はその映画で阿部定にインタビューした俳優に話を聞いたことがあり、その俳優は「(阿部定は)60〜70歳のおばあさんだったんだけど、ぞっとするような色気があった」と語ったという。「女の魔性」みたいなものがあったのでは、とのことだ。

■「阿部定さん、見ていたらご連絡ください」

 そして久田氏が阿部定の消息について

「もし生きていたら100歳超で、亡くなっていると思うが(死亡したという)ニュースが出てこない。もしかしたら生きてるんじゃないかな。足取りをたどるといろんな説があって、恋多き女性なので千葉県の市原市の旅館で恋に落ち、箸置きに『探さないでください 定』と書いてからいなくなったとか、岐阜かどこかの尼寺に入ったとか、消えてしまったというのが謎が謎を呼んでいろんな説がある」

 と話すと、藤木氏は「呼びかけてみたらいいんじゃないですか? 昔のテレビみたいに。『阿部定さん、見ていたらご連絡ください』とか、ツイッターで拡散希望とか」と提案。それにより生放送の番組中、視聴者により阿部定の消息を求めるツイートがたくさんなされたようである。

「(阿部定は刑務所から)出てきてからもお芝居をやったりとか浅草にお店を開いたりして大人気で、坂口安吾が対談したり、あれだけ有名な人が亡くなったら、どこかの警察が発表してもおかしくないと思う」

と久田氏が再び考察すると、ゲストのライター橋本玉泉氏は一度調査したことがあると言う。しかし、怪しげな情報はいろいろあったが、はっきりとしたことはわからなかったそうだ。

◇関連サイト
・[ニコニコ生放送]「"猟奇殺人"といえばコイツだ!」から視聴 - 会員登録が必要
http://live.nicovideo.jp/watch/lv67086089?po=newslivedoor&ref=news#46:00

(尾前孝之)