長野県長野市にある戸隠神社・五社めぐり【車中泊女子の全国縦断記】
長野県長野市にある戸隠神社は霊山・戸隠山の麓を中心に創建された2000年あまりに及ぶ歴史ある神社で、奥社・中社・宝光社・九頭龍社・火之御子社の五社から成り立っています。
一説には現在の奥社の創建は孝元天皇5年(紀元前210)とも言われていますが、縁起によれば学問という僧が奥社の地で最初に修験を始めたのが嘉祥2年(849)とされています。
平安時代から修験道が行われていた、日本有数の霊地なのです。
わたしが実際にお参りした順番は違うのですが、本来の?順にご紹介します。
宝光社(ほうこうしゃ)
天暦3年(949)に奥社の相殿として創建、現在地への鎮座は康平元年(1058)。
ご祭神は天表春命(あめのうわはるのみこと)。中社の祭神である天八意思兼命(あめのやごころおもいかねのみこと)の子で、学問や技芸、裁縫、安産や婦女子の神。
火之御子社(ひのみこしゃ、日之御子社とも書く)
創建は天福元年(1233)。
ご祭神は天鈿女命(あめのうずめのみこと)。天照大神が隠れた天岩戸の前で踊って、誘い出すきっかけをつくった神様ですね。
他に高皇産霊命(たかむすびのみこと)、その娘である栲幡千々姫命(たくはたちちひめのみこと)、栲幡千々姫命の夫である天忍穂耳命(あめのおしほみみのみこと)を祀っています。
駐車場は鳥居の前に普通車2〜3台分くらいしかありません。宝光社から歩くと往復30分くらいになります。
中社(ちゅうしゃ)
現在地への鎮座は寛治元年(1087)、宝光社と同時期に奥社の相殿として創建されました。
現在の祭神は天八意思兼命(あめのやごころおもいかねのみこと)で、天照大神が天岩戸に隠れたとき岩戸神楽(太々神楽)を創案し、岩戸を開くきっかけを作ったとされる神で、知恵の神様でもあります。
境内周辺には樹齢約900年の三本杉(天然記念物)がそびえ立っています。
こちらは駐車場が広くトイレもあります。火之御子社から約1.5kmくらい。
九頭龍社(くずりゅうしゃ)
ご祭神は九頭龍大神。
奥社のすぐ隣にあるのですが創建は奥社より古いらしく、その時期は明らかになっていないそうです。
地主神として崇められています。
戸隠神社 御本社(奥社)
ご祭神は天手力雄命(あめのたぢからおのみこと)。天照大神が隠れた天岩戸をこじ開けた強力の神様です。
中社から約2.5km、奥社入り口に駐車場があります。『奥社の茶屋』が目印。
ここで戸隠そばやソフトクリームをいただき休憩する参拝客がとても多いです。
ここから約1km、山に向かってまっすぐ延びる杉並木(17世紀に植えられたとされる)の参道がテレビの影響で有名になってしまい、すっかり観光地化されている感が否めません。
赤い随神門(山門)があり、その前で記念撮影する人々で軽い渋滞が起きます。
奥社までは更に約1km、神仏分離以前は随神門より奥の参道左右に子坊が立ち並んでいたそうで、その名残を林の中に少しだけ見て取れます。
ラスト500mくらいがちょっとした山登りになり、だんだんと参拝客の足どりが鈍くなるので更に渋滞。奥社と九頭龍社前にはお参りの順番待ちの列ができるほどに!
わたしが行ったときは、ちょうどお昼の時間帯だったのでそこまでではなかったのですが、混雑する日は参拝1時間待ちもあるとか!
参拝を終えて山を下りていると、続々と参拝客が登ってくるのを見て「助かった〜」と思ってしまいました。
こうなるとパワースポットブームも困りものですね…。
神話では天手力雄命が投げ飛ばした天岩戸が現在の戸隠山であるとされています。
天の岩戸伝説にまつわるとことは数あれど、岩戸自体ではなく、岩戸が「落ちたところ」とは目のつけどころが違うというか。
天の岩戸がどこなのか定かではありませんが、宮崎県西臼杵郡高千穂町にある天岩戸神社だとすると、室伏さんもビックリの凄い距離です。
そうした神話の世界に思いを馳せながら、おごそかな気持ちでお参りしましょう〜。
(松本しう周己)
【リンク切れ、画像がすべて見られない方は】http://clicccar.com/2011/07/22/44581
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