連式発電機特許図面

連式発電機特許図面


京都新聞によると、滋賀県草津市の元建設請負業、平松敬司さん(72)が開発した連式発電機が、京都大の中村武恒准教授(電気工学)の解析により、一定条件で磁力の抵抗がほぼゼロになることを、このほど茨城県つくば市で開かれた春季低温工学・超電導学会で中村武恒准教授が発表しました。


 


 


連式発電機特許図面

連式発電機特許図面


細かい解説はちょっと長くなるので端折りますが、概略としてこの発電機のすごいところは磁力抵抗がゼロというところ。発電機というのは簡単に言うと、磁石と電線を巻いたコイルのどちらかがぐるぐる回ることで発電します。
磁石を使うので磁力が抵抗になってしまい、回転を促すためには大きな動力が必要となります。例えば自転車のライトを点灯させるための小型発電機を動かすと、一気にペダルが重くなります。あの重さのほとんどが磁力による抵抗です。


連式発電機を開発した平松さんも、着想は自転車の発電機を軽くしたい、ということだったようです。


それほどの力が必要な磁力抵抗を、磁石の配置と組み合わせでほぼゼロにするというこの発明は、検証を行った京都大の中村武恒准教授も「目からうろこ」だったというほど誰でも思いつきそうで全く思いつかなかった構造だ、ということ。それだけ単純な構造で発電機の、ある意味永遠の課題を解決してしまったことに、この発明のすごさがあるのです。


磁力抵抗がゼロになると、いったいどういったメリットがあるのか?
クルマで言えば発電に使われるオルタネーターの抵抗が減り、思いっきり燃費貢献ができます。これをレンジエクステンダー型EVに使えば燃料消費量は飛躍的に減り、航続距離の更なる延長が期待できるのです。 
風力発電に使えば、同じ羽の大きさで発電量を増やすことが出来る。火力や水力に応用しても同じ効果が現れるのですから夢の発明といえるかもしれません。


震災から福島第一原発事故を経て、エネルギーということに関心が高まってきたおかげで、こういった新しいエネルギー技術に光があたりはじめました。 これからも、こういった新しい技術はどんどん紹介していこうを考えています。


まぁ、計算式とか原理、構造などちょっと小難しい話は端折って紹介するかもしれませんが。


京都新聞 磁力抵抗「ゼロ」の発電機 草津の男性が発明 http://www.kyoto-np.co.jp/environment/article/20110531000016


発明者平松敬司さんの特許資料(アスタミューゼに掲載) http://patent.astamuse.com/ja/granted/JP/No/4524110/


 


(北森涼介)


 




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