1月25日付・日経新聞企業総合面に2段21行の小さな記事が掲載された。「携帯電話販売店 中小の淘汰進む 昨年末2.4万店 4年で半減」と見出しにある。「まぁ、携帯業界も厳しいんだな」とか、「そういえば、小さなケータイ屋って見なくなったよなぁ」程度で終わりにしないで、「どうしてこうなった?」をもう少し深く読み解く練習台にしてみよう。そのカギはフレームワークだ。


 業界の動向は記事タイトルにあるような状態だが、本文にもう少し詳しい情報がある。<端末出荷台数が減少したほか、スマートフォン(高機能携帯電話)の普及で詳細な商品説明ができる大手の店舗に顧客が流れ、中小の撤退が相次いだ><大きく減少したのは複数の携帯電話販売会社の端末を安価に販売する「併売店」><端末価格を1円などに大幅に割り引いて集客していたが、07年の販売方式変更で端末価格が上昇。値引き原資だった販売奨励金も減り、経営環境が厳しくなっている>とある。
 上記の記事の情報をもとに、マクロ環境を分析する「PEST」と、業界環境を分析する「5F(5つの力)」のフレームワークで考えてみよう。

 PEST分析は、社を取り巻く外部環境を、Political(政治・規制)、Economical(経済環境)、Social(社会環境)、Technological(技術的普及)という大きな4つの要素がどのように影響を及ぼすかを考えるフレームワークだ。記事の内容と、そこからの仮説で考えてみよう。


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