部下に教える時間がない管理職は、何をすべきか。/川口 雅裕
教え合う仕組みづくり・組織作りによる人材育成効果を考える。
「この人はプロであり育てる側の人」、「この人は素人であり育てられる側の人」という色分けが(無意識でも)なされている会社や組織は、非常に多くあります。まるで、学校における先生と生徒のように“教える人”と“学ぶ人”という役割を固定してしまう、例えば、課長以上の管理職は“教える(育てる)側”で、それより下の人間は“教えられる(育てられる)側”、と位置づけているような組織です。マネジメントの目的の一つは人材育成でありますので、教えよう、育てようという意識や行動は良いのですが、かと言ってこのように役割を固定してしまうと、意に反して育成の効果が限定的になってしまうというのが難しいところです。
当然のことですが、課長が全ての分野で知識も技術もメンバーより優れている、ということは有り得ませんし、課長より次長が、次長より部長が全ての分野でレベルが高い、などということもありません。人事制度において能力等級が設定され、例えば1級、2級、3級・・・・と上がっていくような仕組みがあったとして、等級が上である人が下の人が持っている知識を全ての分野で上回っているわけはなく、下の人が出来るようなことは上の人も全て出来るということもありません。
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「この人はプロであり育てる側の人」、「この人は素人であり育てられる側の人」という色分けが(無意識でも)なされている会社や組織は、非常に多くあります。まるで、学校における先生と生徒のように“教える人”と“学ぶ人”という役割を固定してしまう、例えば、課長以上の管理職は“教える(育てる)側”で、それより下の人間は“教えられる(育てられる)側”、と位置づけているような組織です。マネジメントの目的の一つは人材育成でありますので、教えよう、育てようという意識や行動は良いのですが、かと言ってこのように役割を固定してしまうと、意に反して育成の効果が限定的になってしまうというのが難しいところです。
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