今敏監督の遺した最後の作品「夢みる機械」、マッドハウスが制作を再開
今年8月にこの世を去ったアニメ監督の今敏さんが次回作として用意していたのが「夢みる機械」。その設定や全体像などはほとんど今さんの頭の中に入っていたそうですが、病に倒れて以後の今さんは何とか引き継げるようにと設定のアウトプットを行っていた様子が日記から窺えます。
残念ながら、作品の完成を見ることなく今さんはこの世を去り、作品制作は続行不可能ではないかと考えられた時期もありましたが、制作会社のマッドハウスが「夢見る世界」の制作を再開させることを発表しました。
madhouse.co.jp
http://www.madhouse.co.jp/
マッドハウスの発表によると、今敏さんの他界後、次回作として取りかかっていた「夢みる機械」は制作続行が不可能でないかと思われた時期もあったそうですが、多くの問い合わせや応援の声があったため、改めて制作体制を整え、完成に向けて動き出すことになったとのことです。
「夢みる機械」は、生きるものがいなくなった遥かな未来を舞台に、電気ロボットのリリコと、リリコが作り出したロボットのロビンを主役として「生きることによって目的が生まれる」というメッセージを核に描かれるSFエンタテインメント作品です。
監督代行を務めるのは今監督作品である「妄想代理人」に原画・作画監督として参加し、「パプリカ」ではメイン原画マンとして参加、「電脳コイル」(磯光雄監督)にて総作画監督も担当した板津匡覧(いたづ よしみ)さん。キャラクターデザインも務めています。また、共同作画監督には「千年女優」「東京ゴッドファーザーズ」「妄想代理人」「パプリカ」と今監督作品に原画や作画監督で参加してきた井上俊之さんがクレジットされています。音楽は今監督作品ではお馴染み、平沢進さんです。
今監督も完成を熱望していたという本作の制作が無事に続けられるというのは嬉しい限りですね。なお、公開時期は未定となっています。
夢みる機械
http://yume-robo.com/
追記:作品タイトルを修正しました。「夢見る機械」ではなく「夢みる機械」でした。
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